医療福祉学科 カリキュラム Department of Social Work

本学科では、多くの開設科目を設けています(114科目)。多くの開設科目の中から学生自身が選択しやすいように「履修モデル」を示しています。これらの「履修モデル」は、学生自身がその内容を理解しやすいように「○○コース」と命名しています(各コース名は、将来の職種・職域と関係資格に結びつけた名前を付けています)。以下の「履修モデル」に基づいた4つのコースを設定しています。

コース設定

いずれかのコースを選択することにより、目的意識を持って学習することができます。

社会福祉士コース 社会福祉施設・機関のソーシャルワーカーを目指す学生
精神保健福祉士コース 精神保健福祉領域のソーシャルワーカー(PSW)を目指す学生
医療ソーシャルワーカーコース 保健医療機関の医療ソーシャルワーカー(MSW)を目指す学生
教員養成コース 高等学校の「福祉」の教員を目指す学生
特別支援学校の教員(知的障害・聴覚障害者に関する教育の領域)を目指す学生

共通する進路先として、公務員、一般企業、大学院等があります。

主要履修科目

ソーシャルワークの基盤と専門職(専門) [1年次]

社会福祉士の職域と求められる役割について学びます。ソーシャルワークに係る専門職の概念と範囲について、ミクロ・メゾ・マクロレベルにおけるソーシャルワークの対象と連関性について理解します。総合的かつ包括的な支援と多職種連携の意義と内容について理解することを目指します。

ソーシャルワークの理論と方法(専門)Ⅰ・Ⅱ [2年次]

社会福祉士として多様化・複雑化する課題に対応するため、より実践的かつ効果的なソーシャルワークの様々な理論と方法を学び、支援を必要とする人との援助関係の形成やニーズの掘り起こしを行うための、知識と技術について理解します。社会資源の活用の意義を踏まえ、地域における社会資源の開発やソーシャルアクションについて、個別の事例の具体的な解決策及び事例の共通性や一般性を見出すための、事例分析の意義や方法を理解します。

ソーシャルワーク実習Ⅰ・Ⅱ [2・3年次]

ソーシャルワークの実践に必要な各科目の知識と技術を統合し、社会福祉士としての価値と倫理に基づく支援を行うための実践能力を養います。支援を必要とする人や地域の状況を理解し、その生活上の課題(ニーズ)について把握します。生活上の課題(ニーズ)に対応するため、支援を必要とする人の内的資源やフォーマル・インフォーマルな社会資源を活用した支援計画の作成、実施及びその評価を行います。施設・機関等が地域社会の中で果たす役割を実践的に学び、総合的かつ包括的な支援における多職種・多機関、地域住民等との連携のあり方及びその具体的内容を実践的に理解します。

精神保健福祉の原理Ⅰ・Ⅱ [2・4年次]

「障害者」に対する思想や障害者の社会的立場は歴史の中で変化しています。本科目では、精神保健ソーシャルワークの基盤である基本的な考え方(理念・視点・関係性)について理解することを目指します。精神障害の特徴、精神障害者の生活上の困難についての理解を踏まえ、どのような支援が求められるのか、そのために精神保健福祉士は何を行うのかということを理解し、精神保健福祉士に必要な職業的アイデンティティの基礎を築くようにします。そのために、精神保健福祉士を規定する法律や倫理綱領を把握し、精神保健福祉士に求められる機能や役割やその限界についても理解することを目指します。

精神保健ソーシャルワークの理論と方法Ⅰ・Ⅱ [3年次]

精神障害者を対象とした相談援助について、さまざまな状況中での支援の意義と特徴について学びます。精神保健福祉での支援の考えであるストレングス、エンパワメント、リカバリーなどについての理念とともに、理念を実現するためのさまざまな方法について、事例を通じて学びます。制度とサービスと共に精神保健ソーシャルワーク実習への基礎となります。

医療ソーシャルワーク論Ⅰ・Ⅱ [3年次]

保健・医療分野におけるソーシャルワークについて学びます。疾病や障害が生活に与える影響を把握し、患者や家族の心理に配慮し、そして社会とのかかわりの中で、どのように問題をとらえて援助していけば良いのかをさぐっていきます。

福祉科教育法Ⅰ・Ⅱ [2・3年次]

高等学校や特別支援学校高等部で学ばれている教科「福祉」では、生徒の福祉への関心と理解を深めるとともに人間性豊かな職業人を育成することが必要です。教科「福祉」の目標や内容、その指導法について学びます。高等学校「福祉」免許取得後、特別支援学校教諭免許取得をめざします。

インタープロフェッション演習 [4年次]

ソーシャルワークでは、身体(生物的)―心理― 社会的な存在としてとらえた上で、人を環境の中の存在として考えます。そのため、病気や障害を抱えた人への支援を行なう時には、医療・保健・福祉・教育・司法等の専門職が協力・連携をしていきます。これをインタープロフェッション(多職種連携)といいます。本授業では、インタープロフェッションについて、演習形式で学びます。