個体の誕生から死までの生理的老化の過程は、個体を取り巻く様々な外的環境要因に影響される。とくに栄養条件の適否は、感染症や慢性疾病の発症を介して個体の寿命を短縮する最大要因となる。本講では、個体の誕生から死までの各ライフステージにおけるどの様な食餌・栄養管理が、加齢に伴う生理的機能の低下や疾病の発症を軽減し予防しうるかについて、主にラットやマウス等の老化実験モデル動物で得られたデータに基づいて講義する。また、代表的な生活習慣病のリスクファクターの探索方法、評価方法等に必要な疫学的基礎知識を講義する。