医療情報学科 カリキュラム Department of Health Informatics

医療情報学科のカリキュラムでは、学習領域を大きく以下の3つに分類しています。

医学・医療系 医学、医学用語、医療制度、コーディングなど、医療情報を学ぶ上で必要な知識・素養
情報処理技術系 情報処理技術の基礎から実践まで、医療への情報処理技術の応用のための情報科学の知識・技術
医療情報システム系 医療情報を扱うシステムの分析、設計、構築、運用に必要な知識・技術及び態度

各系列は、それぞれいくつかのテーマで成り立ち、たとえば情報処理技術系には、データベース、ネットワーク、システム分析・設計などのテーマがあります。
これら3つの領域の知識や素養・技術を統合して、医療データの記録と活用、医療分野で利用される情報システム、医療データの分析などを学びます。また教室の中の話だけでなく、実際の医療について学ぶため、病院実習を通して医療現場を体験し、それらの集大成として3年次秋から卒業研究を行います。
医療情報学科では、診療情報管理の専門家と、医療情報技術の専門家を育成することを目標に掲げています。診療情報管理の専門家を目指す人には、医学・医療に関する知識と医療データ分析の知識・技術、さらに、ある程度の情報処理技術が求められます。また医療情報技術の専門家を目指す人には、情報科学の素養と情報処理技術が求められます。さらに医学・医療の基本知識も必要になります。もちろん両方の勉強をすることも可能です。必要とされる知識や技能は目指す進路によって異なりますので、各自の進路に応じた学習方法を示し、それを支援します。卒業後の進路として大学院でさらに医療情報学を極めることもできます。その場合は、3つの領域を余すところなく修めることが大切になります。
またカリキュラムとは別に、資格取得を支援するために、希望する人に対しては時間割の空いた時間、夏期休業期間、春期休業期間などを利用して、情報処理技術関係の資格や、医療情報技師、診療情報管理士の資格取得のための支援講座を実施しています。

主要履修科目

臨床医学A・B [2年次]

将来医療、医療福祉の現場で働くために身に付けておくべき基礎的な「医学知識」を習得することを目的に講義を行います。内科、外科をはじめ川崎医科大学の複数の教員から最新の臨床知見に基づく講義を受けます。

診療情報管理論 [2年次]

診療録(カルテ)管理の概念や実際を学習しながら、病院で診療情報管理室を運営するための知識として、業務の種類・内容とその運用方法について学習します。特に電子化された診療情報の精度管理、情報の加工・分析・活用方法を学習する過程で、医療の安全管理、質の向上に寄与する診療情報管理士の役割について理解を深めます。

システム管理実験 [1年次]

情報通信技術の活用や、4年間で学ぶ専門的な情報処理の知識や技能を修得するためのベースを学ぶ科目です。情報の表現、論理演算と論理回路、ハードウェア・ソフトウェアなど情報処理に関する基本的な用語、知識を講義と実習を通じて身につけます。

データベース演習Ⅰ・Ⅱ [1、2年次]

医療機関では、日々発生する情報を蓄積し、目的に合った形式でデータを取得・参照できる仕組みが必要となります。また、臨床・研究の現場で新しい知見を得て、まとめるためには過去の膨大なデータを根拠として統計解析する必要もあります。このような要求を背景に、データベースの知識は医療情報技術者の基本的知識として必須であり、その基礎的な知識と技術を学びます。

医療情報セキュリティ [2年次]

医療情報システムが扱うデータの多くは患者の個人情報であると同時にプライバシー情報でもあります。これは、他の情報システムではあまり見られない大きな特徴です。それだけに、いったん情報が漏えいすると患者に多大な苦痛を与えるだけでなく、病院にも大きな損害を与えます。この講義では、医療情報システムをそのような危険から守るための情報セキュリティの基本的な考え方や対策技術について学び,将来,この分野で仕事をする上での基礎的な知識を修得します。

病院情報システム演習 [2年次]

医療福祉マネジメントの基本的な能力の一つとして、病院情報システムを理解し操作するために、実際の電子カルテを中心とした病院情報システムの操作演習を行います。また、学生が患者役や医療者役を演じるロールプレイを行い、診療の流れの中で医療情報がどのように各部署を流れているかを学びます。

医療情報学 [3年次]

「医療情報学科」という学科の英語名称はDepartment of Health Informaticsです。Informaticsとは「情報の科学」という意味です。医療情報学では、「医療の質向上のため、人々の健康のための医療の情報科学」、すなわち、医療データや知識をどう表し、収集し、管理・処理し、適用するかを学びます。またその手段として医療情報システムについて学びます。医療情報学により社会に貢献するには、医療の専門知識を持つこと、情報処理技術を活用できること、そして統計分析ができることが必要です。

病院実習 [3年次]

病院の組織・機能・業務を把握すること、医療人としての心構え、良識を身につけることを目的として、川崎医科大学附属病院、川崎医科大学総合医療センターで、実際の医事業務やシステム管理業務、診療情報管理業務、地域連携業務、医療材料管理業務などを体験します。医療情報学の専門教育の一環として、実際の業務を体験することにより、診療に関わる情報をコンピュータで的確に処理・加工・分析する力を養い、医療の質向上に貢献しうる専門的人材の育成を目指します。