言語聴覚療法学科 カリキュラム Department of Speech-Language Pathology and Audiology

本学科では、赤ちゃんからお年寄りまでを対象に、言語発達やコミュニケーション、食べることの障がいに対して支援を行う言語聴覚士をめざします。そのために必要な専門科目と臨床力を養う臨床実習を適切に配置することにより、聴覚、言語機能や高次脳機能、さらに嚥下機能の病態や病状を科学的に分析・評価する能力とハビリテーション・リハビリテーションの理念を備えた言語聴覚士を養成します。

主要履修科目

言語聴覚障害概論 [1年次]

言語聴覚障害と、その評価・訓練の概要を学習します。コミュニケーションの理論、リハビリテーションの考え方、言語聴覚士の職務内容、職業倫理などについても学びます。

言語聴覚診断学 [1年次]

さまざまな言語聴覚障害に関する基本的な考え方、さらにそれぞれ具体的にテスト器具や検査器械を用いて検査の施行法を学びます。

言語聴覚臨床実習A [1年次]

川崎医科大学附属病院における施設の特徴と地域における役割、職業倫理(守秘義務等)、臨床の基本的態度と評価、評価技能について学びます。

音声学・音響学Ⅰ [2年次]

話しことばの評価や訓練に必要となる「発声のしくみ」を学び、耳で聴いて行う「声の分析・表記方法」や、特殊な機器を用いた「声の分析方法」について実習します。

地域言語聴覚療法学 [2年次]

地域リハビリテーションの概念、地域における言語聴覚障害への介入のあり方、地域リハビリテーションを支えるシステム、地域における言語聴覚障害者に対する介入事例について学びます。

音声言語医学 [2年次]

構音障害の概念と基礎、構音障害の検査法と評価について講述します。さらに運動障害性構音障害について、その発生の原因・分類、発生発語器官の形態と機能の検査、神経学的検査、話しことばの特徴の検査、評価・訓練、発話補助手段、耳鼻咽喉科医との連携について学びます。

言語聴覚臨床実習B [3年次]

多職種との連携や言語聴覚士の臨床以外の業務、および、指導者の指導の下、対象者の神経心理的特徴が明らかとなる評価法を選択し、実施することを学びます。また、指導者の助言・指導をもとに典型的な対象児・者に提供できる基本的言語聴覚療法を学びます。

言語聴覚臨床実習C [4年次]

対象者を評価し、言語聴覚療法の実施計画書を作成すること、さらには、対象児・者の障害特徴を掘り下げて評価し、それに対応した治療(訓練・指導・支援)の方法を考案および安全かつ適切に実施することを学びます。

専門ゼミナールⅠ~Ⅳ [3・4年次]

3年次に、少人数のゼミ・グループが決められます。ゼミでは担当教員の指導を受けながら、研究論文の読み方や研究方法などを学び、自らが選択した言語聴覚療法分野における卒業研究課題を完成させます。また、国家試験受験における対策や指導なども併せて実施します。