先輩からのメッセージ~内定学生インタビュー~Interview

白神 璃音

白神 璃音

卒業年度
2023年度
学部学科
保健看護学部 保健看護学科
就職先名
地方独立行政法人 岡山県精神科医療センター
職種
看護師
Q学生時代に最も力を入れてきたことを教えてください。
A
私が学生時代に最も力を入れてきたことは、実習です。また、学生時代に一番の困難を感じたのも実習でした。実習では、講義で学んだ看護過程を、実際の電子カルテや患者さんとの関わりの中での情報を元に展開します。患者さんに実施されている看護を体験することで、大学で学んだ知識と、実習場所での看護を統合するのですが、実習では教科書や参考書に載っていないような状況が起こることが多々ありました。限られた時間の中で、記録物を提出しなければならない時には不安な気持ちが大きかったのですが、記録物として捉えるのではなく、関わっている患者さんについて深く知り、患者さんが困難を乗り越えるサポートをするために必要なものであると認識することで積極的に取り組めるようになり、提出を期限内に果たし、実習を乗り切ることができました。
Q就職活動を振り返って取り組んでおくとよいと思うことを教えてください。
A 興味がある就職先には、就職試験を受ける前に実際に見学に行くと良いと思います。私が受験した病院では就職試験を受ける前に志望動機を提出し、面接時に提出した内容について深く訊ねられました。興味がある段階で見学に行く理由としては、実際に見学した体験を自分の考えとして志望動機に加えると説得力が増すと考えるからです。また、私は行ったことのない病院だけでなく、実習で行った病院の見学にも参加するようにしました。病院見学は、各施設の就職面での情報を実習よりも特化して得ることのできる良い機会でした。ぜひ病院見学に参加して、就職先への情報を増やしてほしいと思います。
Q就職先を決定するときに決め手となったポイントを教えてください。
A 病院見学の際の印象です。第一に、病院見学に伺った際、岡山県の精神科医療の中核病院として、精神的にどのような状態にある患者さんにも対応できるチーム医療が行われていることを学びました。第二に、多職種で情報共有が行われている場面を見て、患者さんが人との関わりの中で安心感を得ながら自己実現に向かうための取り組みがなされていると感じました。これらの印象から、私も多職種と連携し、看護の専門性を発揮しながらその人らしい生活の実現に貢献したいと考え、就職先を決定しました。精神科にした理由は、講義で、他の科にいる患者さんが身体的には回復しても、精神面が回復していないことで自死を選んだという話を聞いたこと、また、精神疾患のある患者さんに対して社会的偏見があるという現状に対して、患者さんの困難の少ない暮らしを身体面と合わせてサポートしたいと考えたからです。
Q就職支援センターをどのように利用していましたか。
A 主に、受験報告書の閲覧と、面接練習で就職支援センターを利用していました。受験報告書には、自分が希望している就職先を受験した先輩方の筆記・面接試験の内容が記載されています。私が内定をいただいた就職先をこれまでに受験した同じ学科の先輩は少なかったので、作業療法士など他の学科の先輩の受験内容を参考に面接の内容を考えました。面接練習は3回行いました。面接形式は個人面接だったので、入退室のマナーから、就職先にあらかじめ提出していた面接シートに記載した内容をもとに深く掘り下げた質問まで、細かく丁寧に指導していただきました。就職支援センターの利用時には毎回担当の相談員の方が指導してくださるので、自分の特徴について知ることができ、本番の面接では自信をもって臨むことができました。
Q社会人になって取り組みたいこと(キャリアビジョン)を教えてください。
A 1年目では先輩看護師から指導を受けながらの看護ができ、2年目ではある程度の看護実践を一人で実施できる、3年目には自信をもって患者さんを入院から退院まで受け持ち・計画を立てることができるようになりたいと考えています。また、委員会等でも病院の中での役割を果たしたいと考えています。その中で、患者さんの入院から地域での生活に向けてその人らしさを支えること、患者さんと患者さんの家族を繋ぐことの2点を意識して看護師としての役割を果たしていきたいと考えています。また、被災地域の支援を目的とした専門的な研修・訓練を受けた災害派遣精神医療チームであるDPATでの活動に興味があるので、研修に積極的に参加し、精神面と合わせて身体面にも目を向けられるよう看護実践力を磨いていきたいと考えています。
Q後輩に向けてアドバイスをお願いします。
A
就職試験は、自分の考えを人に伝えることが大切です。私の場合は、就職試験の中で、これまでの実習の体験から得られた学びや考えを伝える場面が多くありました。特に面接では、実習での学び、一番の困難、学生時代を通じて特に印象深かった出来事など、実習に限らず学生時代の様々な経験について説明し、そこからの学びとその学びを仕事にどう生かすことができるのかを伝えることが必要になります。実習、サークル、趣味など様々な活動の中で、自分の思いに意識を向けること、自分の考えを他者に説明することを意識して取り組むと良いと思います。就職活動を進めていくと、不安なことは必ず出てくると思いますが、就職支援センターでの受験報告書の閲覧や、相談員の方との面接練習や相談を通して、自信を付けていただきたいです。応援しています。