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2022年度 視能療法学科

視能療法学科では、8月22日に2名の先輩を招いて就職勉強会を開催しました。当初は対面で実施する予定でしたが、コロナウイルスの感染拡大により急遽オンラインでの開催になりました。3年次生と4年次生の83名が参加しました。

1人目の講師は倉敷市内の総合病院に勤務されて3年目になる視能訓練士で、講演タイトルは「私が視能訓練士になるまで」でした。主なトピックスは就職活動で大切なことでした。「まずは自分が就職したい病院の条件を考え、欲張りな条件でも構わないのでリストを作りましょう」と薦めてくれました。そして、「希望する病院条件に当てはまるのであれば、倍率が高くても挑戦する勇気を持ちましょう」と励ましてくれました。また、ご本人が受験した病院の試験内容を具体的に話してくださり、「面接試験では自分をよく見せようとするのではなく正直に対応することが大切です」という助言を頂きました。総合病院のメリットは、「診療レベルが高く勉強になるだけではなく、眼科チームとして他職種間で助け合うことができることです」と話されました。同期の友人に就職活動についてアンケートした結果も示して頂き、就職希望病院の選択で重視した点は第1に立地で、第2に待遇でした。また、就職先の決定時期は年内が70%で、10月が最多でした。4年次生には、すでに就職活動開始時期になっていることを教えてくれました。加えて、就職活動と並行して国家試験のための準備が必要なため、国試対策のコツとして、自分なりに重点をまとめたノート作成はもちろんのこと、iPadを活用することを勧めてくれました。

2人目の講師は岡山市内の総合病院に転職されたばかりの視能訓練士で、講演タイトルは「私が視能訓練士になるまでと現在」でした。この方は4年間、地域医療に貢献する特色あるクリニックに勤務されていました。最新の検査機器が装備されて手術も行われており、研修制度や福利厚生も整備されているため卒後教育の不安もなく働かれていました。人間関係も良好であった職場から転職された理由は2点ありました。1点は全身疾患から眼科疾患を学びたいと考えていたこと、もう1点は高い専門性を持ったオールマイティな視能訓練士になりたいと願っていたことでした。しかし転職にはマイナス面もあり、雇用は1年契約であったことと、通勤時間が長くなることでした。それでも転職を決心されたのは、「何事も全てがうまくいくことは難しい」、「キャリアの優先順位を考えて妥協することは大切である」と考えられたからでした。この方がクリニックの皆さん方から理解を得て、温かく送り出していただいたことは言うまでもありません。学生達には就職活動のポイントとして、「求人内容をよく確認すること」、「妥協点を見いだせるか否かを考えて行動すること」という助言を頂きました。また、国試対策としては、まず確固とした基礎知識を確立し、応用力を養うことの重要性を強調されました。仲間と励まし合い、教え合って勉強することに意義があると教わりました。

今回の就職勉強会の印象をアンケートしたところ、全員から就職活動の指針になった、今後も就職勉強会を継続開催して欲しい、という回答がありました。個別の感想としては、「就職までの流れを知ることができた」「転職した方のリアルな意見を聞くことができた」「試験でありのままの姿を見てもらう事や妥協することの大切さを教わることができた」「就職活動と国家試験勉強のバランスの取り方が分かった」等々が寄せられました。

今後の就職活動の参考になる充実した第21回就職勉強会でした。講演くださいましたお2人に心から感謝申し上げます。