言語、摂食嚥下のリハビリテーションを支援します
言語聴覚士はことばやコミュニケーションに問題がある方に専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援する専門職です。また、摂食・嚥下の問題にも専門的に対応します。ことばによるコミュニケーションの問題は脳卒中後の失語症、聴覚障害、ことばの発達の遅れや社会的コミュニケーション障害(自閉症やADHD)、声や発音の障害など多岐に渡り、小児から高齢者まで幅広く現れます。言語聴覚士はこのような問題の本質や発現メカニズムを明らかにし、対処法を見出すために検査・評価を実施し、必要に応じて訓練、指導、助言、その他の援助を行います。
国家資格取得が必要です。大学や専門学校などの言語聴覚士養成施設で学ぶことで、国家試験の受験資格を取得できます。本学科は臨床でも活躍する教員から学ぶことができます。さらに川崎医科大学附属病院を中心に系統的な実習を行い、基礎的知識から実践技術の習得につなげます。
隣接する川崎医科大学附属病院や川崎医科大学総合医療センターのもと実践力を養う教育環境が整備されています。国家試験対策では、全教員(20名)でサポートを行っており、2019年3月卒業生の合格率は91.2%(全国合格率68.9%)、就職率は100%(求人:850施設2200名)を誇り、高い実績を示しています。
充実した教育体制や教員数の多さ、教材などの豊富さは他の養成校にはない大きなメリットです。また、実習時には大学での演習や実習に加え、川崎医科大学病院での現場実習がコラボレーションしてできるところも、本学でしかできないメリットです。
言語障害によって社会的コミュニケーションに障害をきたしている方や嚥下障害で食べたい物が食べられなくなった患者様に対して、評価し訓練計画を立てて実施していくことで徐々に患者様が明るく笑顔になってコミュニケーションがとれるようになったり、何かを食べられるようになっていく姿を見ることができる時にやりがいを感じます。
話す、聞く、表現する、食べる・・・。誰でもごく自然に行っていることが、病気や事故、加齢などで突然不自由になったり、生まれつきの障害で困っている方のことばによるコミュニケーションや嚥下に問題がある方々の社会復帰をお手伝いし、自分らしい生活ができるよう支援するスペシャリストは言語聴覚士しかいません。その意味でも大変魅力的な仕事であるといえます。言語聴覚士の仕事は医療分野はもちろん、教育、福祉の分野にも活動の場が広がりつつあります。
病気になり、話したり、食べたりする気力がない方へのアプローチは大変難しく、どのようにしてあげたらよいのかいつも悩みます。また、自閉症スペクトラム障害で言語障害ばかりではなく、社会的コミュニケーションがとれない場合の訓練立案が難しく、悩みます。また、どの程度家庭生活に入り込んでいいのかなどについての判断なども言語聴覚士として悩むところです。