9月7日より9日間の日程で開催されたデンマーク医療福祉研修は全ての研修内容を修了し参加学生16名が無事帰国いたしました。
この研修ではデンマークの医療福祉、そしてその基盤となる文化や価値観を学ぶため、デンマークの国民高等学校であるノーフュンスホイスコーレを拠点に、障がい者通所施設や地域看護クリニック、オーデンセ大学総合病院、保育・幼稚園統合施設、高齢者ご夫婦のご自宅を訪問しました。
障がい者通所施設では、障がい者が作業する場面を実際見させていただき、施設のリーダーから、施設の存在意義やペタゴー(教育や福祉を支える対人支援職)の役割についてお話を伺いました。また、地域看護クリニックでは、施設のリーダーから看護クリニックの必要性や職員のマネジメントについて説明していただきました。実際に看護師が患者さんの処置をする場面にも立ち会わせていただき、貴重な経験となりました。
障がい者通所施設での見学の様子
オーデンセ大学総合病院での見学研修では、血液内科の看護リーダーから大学総合病院の概要や多職種連携の実態などをお話いただきました。看護師、医師、PT・OT、歯科医師、ソーシャルワーカーなどがチームとして動いていること、それぞれの専門性をもって協働していることを学び、実際にカンファレンスの現場も見学させていただきました。保育・幼稚園統合施設では、冬でも夏でも外でお昼寝をする習慣や子どもの意思を尊重し、対話を通して信頼を生み出す教育が徹底されていることを伺いました。最後に、高齢者のご自宅に訪問しデンマークの高齢者の暮らしに触れることができました。
- 保育・幼稚園統合施設での見学の様子
- 高齢者ご夫婦のご自宅訪問の様子
以上の見学先ではいずれもノーフュンスホイスコーレの先生が日本語通訳をして下さり、また見学先で対応してくださった方々が学生からの質問全てに丁寧に答えてくださいました。そのため、学生も意欲的、能動的に研修に臨んでおり、学び深い研修になったように思います。
今回の研修に参加して、デンマークの文化や慣習、価値観や考え方に触れることで一人ひとりが改めて自分自身と向き合う時間になったように感じました。多くの方のサポートのおかげで事故や大きなトラブルもなく予定通りの研修を無事終えることができました。ありがとうございました。
引率教員:医療福祉経営学科 柴山麻祐子