カテゴリー: 教職員コラム

教職員コラム 「心理学って役に立つんじゃ!~メンタライゼーション~」 今里 有紀子


あなたが、このイラストの老人に遭遇したとしたら、どのように思い、声をかけるでしょうか?

「どうしたのだろう?」「道に迷ったのかな?」「困っているのかなぁ?」「お手伝いできることあるかしら?」・・・。この時の心のプロセスはきっと「どうしたのかな?」と心で思い、そして、老人の困った不安そうな表情や、また、きょろきょろと道を探している行動から、「道に迷っているのかもしれないな」と判断します。そうだとすればきっと困っているだろうから、「何かお手伝いできないかな」と声をかけたくなり、老人の気持ち(心理状態)を読もうとされたのではないでしょうか。
 あなたが瞬時に行ったこの工程のことをメンタライジング(mentalizing)といいます。

 メンタライジングとは「自分と他者の行動の背後にある心理状態(=思考、感情、願望、意図、信念など)を推測、創造、解釈するプロセス」で、「心で心をとらえること(holding mind in mind)」(Fonagy)です。*1回1回の行為を「メンタライジング」、メンタライジングできることやその過程を「メンタライゼーション」と呼ぶ。

 このメンタライジングの能力の基盤は、養育者―乳児の相互交流の中で育まれるといわれています。メンタライジングが適切に育っていると、対人関係や社会的関係の理解を助けてくれ、また感情の調整や、自己の感覚や探索する力を育むといわれています。

 そしてメンタライジング能力は、心理療法でTh(セラピスト)―Cl(クライエント)関係の中でも促進また強化することができ、臨床でも応用されています。ぜひ、「こころでこころをとらえる」ことについて一緒に学んでみませんか。 

今里 有紀子

教職員コラム 「心理学って役に立つんじゃ!~不機嫌な人の見え方が変わる~」 荒井 佐和子

「あの人、不機嫌そう…」「私、何か悪いことしたかな?」
そんなふうに感じて、不安になったことはありませんか?
人は誰かの表情や態度を見たとき、その理由を「その人の性格」や「自分との関係」に結びつけて考えがちです。でも実際には、その人の置かれた状況や心の中の事情が影響していることも多くあります。

たとえば、大学の授業で、不機嫌そうな顔で途中入室した学生がいました。教室の空気が少しピリッとしましたが、後で話を聞くと「遅刻してしまって、申し訳なくて顔を上げられなかった」とのこと。ばつの悪さが表情に出ていただけでした。

また、教育相談で怒ったような口調の保護者の方がいました。「私に不満があるのかな…」と思いましたが、話すうちに、子育ての疲れや、誰にも頼れないという孤独感があることが見えてきました。強い口調の奥には、「ひとりで抱えきれない」という思いが隠れていたように思います。

心理学は、人の行動や表情の「背景」に目を向ける力を育ててくれます。
不機嫌そうな人に出会ったとき、「何かしたかな?」と考える前に、「何かあったのかな?」と少しだけ想像してみる。その一歩が、心の距離を縮めてくれるように思います。

興味を持った方は、社会心理学で扱う「人の行動の理由のとらえ方(帰属)」や、認知行動療法で学ぶ「考え方のクセ(認知のゆがみ)」について、本学科でぜひ学んでみてください。

 

荒井 佐和子

教職員コラム 「私の好きな都道府県!~あなたも行ってみられぇ~:岡山県」 湯淺 絢

 私は,岡山で生まれ,岡山で育ちました。そんな私の好きな都道府県は,やはり「岡山」です。臨床心理学科の先生には,どのくらい岡山出身の先生がいるでしょうか。方言でわかりますか?

おおげさな気もしますが,私は生粋の岡山県民なので,どんな方でも,少しお話をすれば,だいたい,相手が岡山出身かどうか見分けることができます。心の根底で感じる独特な親近感があるのですよねぇ。

 ところで,岡山のよさは,何といっても,どんなニーズにも応えてくれるバランスのよさだと思っています。ショッピングに最適なシティエリア,病院やスーパーに恵まれた居住エリア,緑に癒される自然豊かなエリア,気持ちのいい風と開放感に包まれる海岸エリア,歴史の趣を感じる観光地エリアなど,岡山は色々な顔を持っています。今日はショッピングをしたい,今日はなんだか自然に癒されたい,そんなニーズにいつでも応えてくれます。年齢を重ねるにつれて,この絶妙なバランスのよさをますます心地よく感じています。


 臨床心理学科には,様々な出身地の学生さんがいらっしゃいます。県外から来られた皆さんは,今,岡山をどのように感じていますか?

時々,県外から岡山に来た知り合いに岡山の感想を尋ねると,「本当に便利」「意外と都会で驚いた」「ここに住むと決めた」などと教えてくれ,私はなんだか岡山県民として,とても嬉しくなります。

 これをお読みくださっている皆様にも,ぜひ一度岡山に足を運んでいただき,岡山の色々な顔を見ていただきたいです。

湯淺 絢

教職員コラム 「私の好きな都道府県!~あなたも行ってみられぇ~:高知県」 山根 嵩史

 私の趣味はコーヒー,日本酒,水族館巡り,キャンプにサウナなど色々あるのですが,これらの情報収集をしていると度々アンテナに引っかかるのが高知県です。岡山からだと近いように見えてなかなかアクセスが難しく,行ってみたいお店や場所のリストが増えていくばかりですが,そのぶん実際に訪れたときのことは鮮明に記憶しています。

 10年ほど前になりますが,高知の桂浜にホエールウォッチングをしに行ったことがあります。港から小型船で沖合に出てクジラを探すのですが,海といえば島がいくつも見える瀬戸内海の風景(“多島美”と呼ぶそうですね)ばかり見ていた私は,どこを見渡しても島一つない水平線という太平洋の景色にまず感動したことを覚えています。その時のクルーズでは運良くイルカの群れや本命のクジラにも会うことができ,「クジラを見る」という長年の夢の1つを叶えることができたのでした。

 

 そういえば,その時に見たクジラについて当時は“ニタリクジラ”と説明されたのですが,その後分類が変わって今では高知近海のクジラは“カツオクジラ”という近縁種に認定されたそうで…あ,長くなりそうなのでこの辺でやめておきますね。

 足摺岬の近くにある足摺海洋館にも行きました。小規模ながらも管理の行き届いた水族館で当時も良い雰囲気だったのですが,2020年にリニューアルオープンしたとのことで,いずれ再訪したいものです。敷地内には足摺海底館(記事冒頭の写真がそれです)もあり,大海原と砂岩の雄大な自然の中に妙な形の人工物がポツンとある様子が何ともいえない異世界感を醸し出していて,こちらもお勧めです。

 

 他にも,高知にはまだまだ行ってみたいスポットが沢山あります。水族館マニアとしてはむろと廃校水族館や桂浜水族館といった個性的な水族館は外せません。四万十川や仁淀川流域には良さげなキャンプ場がありますし,お気に入りの日本酒の酒蔵の見学も…。

 ということで,「私の好きな」というよりも,「なんだか気になる」高知県のご紹介でした。今年こそは,と目論んでいるのが須崎のメジカです。カツオの仲間なのですが,非常に傷みやすいため市場に出回らず,漁港のある須崎市まで出向かないと食べることができません。ですが,その味は絶品なのだとか…き,気になる!

山根 嵩史

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:静岡県浜松市」福岡 欣治

布橋、小豆餅、銭取 ・・・ これだけで、歴史上の人物一人が思い浮かびますか?

 答えは「徳川家康」です。簡単過ぎたかもしれませんね。ネットで「布橋、小豆餅、銭取」と検索するとたくさんヒットしますので。「布橋」は、NHKの大河ドラマ「どうする家康」でも取り上げられたそうですね。由来はそちらをご覧いただくとして・・・。

 私は京都の出身ですので京都の方が説明しやすい(?)のですが、すでに学科長の進藤先生が取り上げられましたので、岡山に来る前に11年住んでいました、静岡県浜松市をご紹介します。「布橋、小豆餅、銭取」はいずれも浜松市中心部に近い地名(※「銭取」はバス停として残る程度のようですが)です。

(浜松城と桜1)

 浜松市は徳川家康ゆかりの地ということで、「浜松城」は“出世城”とも呼ばれています(この名前のお酒も!)。JR浜松駅から徒歩ではゆっくり歩いて20分弱でしょうか。城跡が浜松城公園として整備され、桜がきれいです。市役所・図書館・美術館が隣接されています。駅からお城に向かう道すがらには「有楽街」と称される繁華街があり、その近くには「田町」という地名もあります。東京の「浜松町」が浜松に縁のある人物に由来することをご存じの人もいると思いますが、その逆も!

(浜松城と桜2)

 JR浜松駅ビル横にはランドマークとしてのアクトタワーがありますが、少しマイナーどころ?では楽器博物館も隣接しています。

(楽器博物館)

 駅周辺にあるいくつものうなぎ屋さんと餃子屋さん(浜松餃子有名!)、海に向かえばウミガメの産卵地でもある広々とした中田島砂丘、山に向かって足を伸ばせば森林公園やフルーツパーク等、西には浜名湖・・・

(中田島砂丘)

(フルーツパーク)

 バラエティに富んだこの地をご紹介できるのは、11年を過ごした役得?かもしれません。

福岡 欣治

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:島根県出雲市」 則武 良英

島根県出雲市には,国内で最も有名な神社のひとつである「出雲大社」と神話の数々があります。

毎年旧暦の10月は神無月(かんなづき)と呼ばれますが,出雲では神在月(かみありづき)と呼ばれます。

全国の神様が出雲大社に集まって「神議り(かみはかり)」会議をするために,出雲だけ神在月で,ほかの地域は神無月になるというわけです。

 

出雲大社のさらに海側に車を走らせると,日御碕(ひのみさき)という地域があり「日御碕神社」があります。

日御碕神社には天照大御神(あまてらす おおみかみ)が祀られている日沉宮(ひしずみのみや)があり,日本国の夜を守る,という言い伝えがあります。

「日沉=日が沈む」ということで,とても美しい夕日と出会える場所でもあります。

一方で,冬期の日御碕では,毎日のように強烈な風雨に遭遇します。

その中でぼーっとしていると,日々の雑念が削ぎ落とされるようでとても気に入っています。

このように島根県出雲市には,神話と畏敬の念を感じる自然があります。

あなたもぜひ島根県出雲市に行ってみられ〜

 

則武 良英

川崎医療福祉大学 臨床心理学科 臨床心理士 公認心理師 岡山 山陰 心理学

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:倉敷市真備町」 池内 由子

 やっと暖かくなってきました。春と言えば、桜も菜の花も良いですが、私は「たけのこ」!「たけのこ」の幟を見ると、春だな~と思います。

 岡山県倉敷市真備町のタケノコは柔らかくて、とっても美味しいです。真備の土はたけのこ栽培に適しているそうで、生産者さんがそれを丁寧にお手入れしているからこそ柔らかく美味しくなるんだそうです。4月中旬から5月上旬が本格的な「たけのこ」の季節、ぜひ一度ご賞味あれ。

 真備町は、留学生・遣唐副使として二度唐に渡り、唐の文化を日本に普及させた学者であり、政治家でもあった吉備真備の出生地であることから名づけられた歴史ある町です。岡山県三大巨石墳の一つである箭田大塚古墳も見てみる価値ありです。

池内 由子

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:愛媛県西条市」 中村 有里

 愛媛県西条市は、四国地方の愛媛県東部に位置する、自然豊かで美しい街です。私はこの西条市の出身です。

 西日本最高峰の石鎚山(いしづちさん)を有し、登山やハイキングを楽しめるほか、市内を流れる加茂川や、豊富な地下水から湧き出る「うちぬき」と呼ばれる清らかな湧き水も有名です。

 秋には、四国三大祭りのひとつとされる西条まつりが開催され、約150台もの豪華なだんじりやみこしが、夜通し街を練り歩く様子は圧巻です。この祭りの期間中は、地元の学校が休校になるほど、市全体が熱気に包まれます。私も小学生の頃、同じ地域の子どもたちと交代でだんじりに乗り込み、夜通し太鼓を叩き続けたことが良い思い出です。
(西条まつりの様子についてはこちらのサイトでご覧いただけます)

 また、西条市は瀬戸内海にも面しており、新鮮な海の幸を味わえるほか、特産品としてはいよかんやはだか麦を使った加工品なども人気です。

 自然・文化・歴史が調和した、魅力あふれる街。それが私のふるさと、西条市です!ぜひ行ってみられ~。

中村 有里

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:岡山県」 谷原 弘之

 岡山県民愛唱歌「みんなのこころに」(1982年)というのがあり、歌詞は公募、小林亜星さんが作曲し、由紀さおりさんが歌っていました。「桃の咲くころ あなたと出会い 熟れたぶどうを あなたと摘んだ ・・・わたしの岡山」という歌詞です。当時は健康体操も作られ、普及に関わっていた記憶があります。

 私は岡山で生まれ育ち、4年間は関東地方にいましたが地元に戻ってきました。気候が温暖でくだものがおいしい岡山は、とても住みやすく感じています。自宅の近所には桃の畑が広がり、4月には桜の花とはひと味違う花見ができます。

通勤の途中には、吉備津神社の参道を通るコースがあり、夕日が照らす吉備津神社を見たときは、神秘的なパワーを感じます。

 岡山市内を車で走ると、路面電車と出会います。現役で走る路面電車としては日本で最も古い岡山電気軌道の1953年製造のレトロな車両「KURO」やチャギントン電車など、珍しい電車と並走するときは少しワクワクします。

 谷原 弘之

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:徳島県」 武井 祐子

 私の好きな都道府県・・・。生まれ育った県ではないのですが、幼少期、そして大人になってからも、訪れることが多々あった「徳島県」です。今は亡き父の出身地が、高知に限りなく近い徳島県のとある町でした。その町は、極めて自殺率の低い「自殺“最”希少地域」として報告されている、徳島県南部の太平洋側にある町です。海もあり、川も、山も、たんぼも畑もあり、とても自然に恵まれています。中学生になるまでは、夏休み、冬休み、そしてたまに春休みも、長期休みになるとその町で過ごし、いとこたちと朝から夜まで外で元気に遊んでいました。か弱そうに見える(?)私ですが、いろんな意味でなかなかの強さを誇っているのは、そんな育ちが影響しているのかもしれません。

 ここ何年か、忙しくて徳島県に行くことがぐっと減っていたのですが、次女が徳島の大学に行くことになり、少しご無沙汰気味だった徳島に行く機会が増えるかもと思っていました。有名な「大塚国際美術館」や貝の博物館「モラスコむぎ」、最近出来た「道の駅くるくるなると」などに行ってみようと思っていたのですが、結局コロナ禍と重なり、ほとんど(全く)行くこともなく、次女は岡山に就職して戻ってきてしまいました。残念です。少し長めの休みがいつかとれたら、久しぶりに徳島県を訪れてみたいと思っています。

武井 祐子