投稿者: noritake

2026/06/06 2026年度第1回 修士論文(M2)中間報告会

 2026年6月6日(土)午前、実習室を会場に、修士課程2年次生(M2)が自身の研究の進捗状況を報告する「修士論文中間報告会」が開催されました。

 本学の大学院ではすべての専攻で在籍中に最低1回は報告会での報告をおこなうことになっているのですが、臨床心理学専攻の修士課程では、2年間に計3回の報告が義務づけられています。一人の学生の視点でいえば、これは昨年秋に続く2回目の報告会です。

 専攻の全学生と全教員による参加の下、最初に専攻主任の水子先生からご挨拶をいただき、計15名の学生が前後半に分かれて、研究概要の説明+ポスターセッションでの質疑応答への対応をおこないました。また最後には、指導教員の一人であり学部臨床心理学科)の学科長でもある進藤先生にご講評をいただきました。

 臨床面の充実したトレーニングの傍ら、学生は研究活動にも励みます。進藤先生より「研究が臨床にも役立つ」という趣旨のお言葉を頂戴しましたが、それが高いレベルで実現するような、しっかりした研究活動をこの2年間で全うしてほしいと思います。

 入学2ヶ月となった修士1年次生(M1)にとっても、1学年上の先輩による研究発表は刺激になったことでしょう。それぞれ、指導教員ならびに指導教員補佐の先生からのご助言を生かして、秋の報告会につなげてください。

 

 

2026/05/12 初めての旭川荘研修&事後研修

 5月12日、臨床心理学科の新入生が旭川荘研修に行ってきました。
 研修では、グループごとにフィールドワークを行い、旭川荘の歴史や役割についてしっかり学びました。5月22日の事後研修では、みんなで当日の学びをふり返りました。
 グループワークでは、メンバーそれぞれが気づいたことや感想を積極的にハキハキと発言していて、とても有意義な時間でした。
入学して2か月ですが、早くも頼もしい大学生の姿を見せてくれています!

私の好きな映画 〜インサイド・ヘッド〜

私の好きな映画は、ディズニー/ピクサー作品『インサイド・ヘッド』です。この映画は、感情を擬人化し、私たちの記憶や心の動きを、面白く、そしてとても分かりやすく描いています。

登場する感情は「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ビビり」「ムカムカ」の五つ。最初は「ヨロコビ」だけで毎日をうまく進めようとしますが、物語が進むにつれて、「実はどの感情も大切な役割を持っている」ということに気づかされます。つらい気持ちや不安な気持ちも、私たちを守ったり、立ち止まって考えるきっかけをくれたりするのです。

この映画は「見る認知行動療法」と言われることもあり、毎年学生のみなさんと一緒に観ながら、私自身も新たな気づきをもらい、心の大切な動きを思い出させてくれる、大好きな作品です。

ちなみに続編が2024年に公開されているのですが、実は未鑑賞……。そろそろ私の感情の指揮官を起こさないといけません。

荒井 佐和子

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ ~泣くから悲しい?悲しいから泣く?~ 本城 瑞江

 心理学で人の感情を勉強するとき,必ずこの問いを学びます。
 感情には主観的要素・生理的要素・行動的要素があり,これらを総合して感情生起のメカニズムが説明されたりします。そして,その起源を辿っていった先にたどり着くのが「泣くから悲しい?悲しいから泣く?」というキャッチーなフレーズです。
どちらもありますよね。涙が出て「あー,私悲しかったのかぁ」と気がついたり,逆に悲しい気持ちになってから涙がぶわーっとあふれてきたり。

 前者は,出来事に対して身体(抹消神経)が反応して,それが脳に伝わって感情が湧き起きるので抹消起源説と言われています。提唱者の名前を取ってジェームズ―ランゲ説とも言います。
後者は,脳(中枢神経)で感情が沸き起こり,身体部位に影響を与えるので中枢起源説と言われています。こちらも提唱者の名前を取ってキャノン―バード説とも言います。

 これは,どちらの説が正しいとか間違っているとか,そういう話がしたいのではありません。私がこの単語を選んだのは,心理学は人に起こる様々な現象に純粋に興味を持ち,何が起こっているのかを科学的に探求していく学問であることをお示ししたかったからです。
ちなみに,この2つの説と合わせて「2要因説」と言うのも学ぶのですが,これはまた別の機会に☆

 皆さんの身近にある疑問について知りたくなったら,ぜひ心理学を学びに来たください。
一緒に探求していきましょう~!

本城 瑞江

2026/04/21 恒例の学科キャリア教育がスタートしました!

 臨床心理学科の3年次生を対象とした「学科キャリア教育」は,本学科の特色ある取り組みのひとつであり,多様な進路がある中で,学生ひとりひとりが自らの将来を主体的に考える機会を提供することを目的としています。

 キャリア教育主担当の水子先生からは,就職活動の早期化を踏まえ,「“考えながら動く”ことが大切である」とのメッセージが伝えられました。就職委員である門田先生からは,本学科の就職状況の説明とともに,早期に希望進路を定めていくの重要性が示されました。

 大学院進学担当の瀧川先生からは,「資格取得が目的ではなく,その先で何を実現したいのかを問うことが本質である」とのメッセージが伝えられました。対人援助職就職担当の齊籐先生は「心理学を学んでいること自体が強みとなるよう,日々の専門的学びを積み重ねて欲しい」と述べられました。一般就職担当の福岡先生は「就職活動では,これまでの学びを総動員して自分の言葉で経験を語ることができるかが問われる」と強調されていました。

 進路は誰かに与えられるものではなく,自らの選択と行動の積み重ねによって形づくられていきます。本取り組みが,将来を具体的に考え,行動へ踏み出す契機となることを期待しています。

2026/04/11 2026年度 新入生学科別研修

新入生・編入学生を対象に,学科別研修を行いました!

5名ほどのグループに分かれて,学内フィールドワークに取り組みました。
学内地図の載った学生便覧を片手に学内を歩き回り,各教室で出題されるクイズにチームメイトと一緒に悩んだり,答えを閃いて喜び合ったりしました。途中で休憩もはさみ,グループで和気あいあいと楽しい時間を過ごしているようでした。

これからはじまる大学生活が,新入生さんたちにとってかけがえのない時間になることを願っています。

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ~アイデンティティ~ 湯淺 絢

 私が大学に入学したころ,自分は何者で,これからどうなりたいのかという漠然とした疑問がありました。地に足がつかない感覚に,“これは自分だけなのか?”“どうしたらいいんだ?”と,とても怖かったことを覚えています。

 そんなある日,大学の授業で,「アイデンティティ」という言葉に出会いました。「アイデンティティ」とは,Erikson(1950)によって提唱された,青年期の発達過程の様相を表す概念です。青年期に入ると,人は,自分は何者なのかという問いを自分に向け,答えを見つけようと,もがきます。私はこの「アイデンティティ」という言葉を知って,“これは私だけじゃないんだ”と,拍子抜けするような,ホッとするような気持ちを覚えました。そして,漠然としたものの正体が分かったからか,安心してその疑問に向き合えるようにもなりました。

 心理学は心の中で起こっていること,つまり,目に見えないものに,取っ手をつけてくれる学問だと思います。取っ手がついたからといって,心の悩みが解決するわけではありませんが,悩みと向き合えるようになり,さらには人に伝えることもできるようになります。

 そんなわけで,日常の中で感じる何気ない悩み,不思議だなと思うこと,人間に関するありとあらゆること,その全てに寄り添ってくれる心理学は本当にありがたい学問なわけです。

 ここまで述べておいてズッコケますが,私は「アイデンティティ」の研究をしたことはありません。この4月に入学した1年次生を見ていると,これからどんな心理学ワードに出会うのだろうかと,勝手にワクワクしてこのテーマを取り上げた次第です。

湯淺 絢

2026/04/02 入学式

 4月2日,川崎医療福祉大学入学式が挙行されました。全体での入学式終了後,本学本館棟の一室にて臨床心理学科の新入生を前に,本学教職員一同による挨拶・紹介が行われました。

 進藤学科長からは新入生に対して,本学臨床心理学科は多くの教員が在籍しているので,気軽に声を掛けやすい先生を早めに見つけて欲しいこと,様々な経験をして今日を迎えていると思われるが,その経験を糧に本学科で学びを深めてほしいとの激励のメッセージが贈られました。新入生の皆さんは,緊張の面持ちで聞き入っていました。

 新入生のご家族の皆さんを迎えての懇談会においては,進藤学科長からのご挨拶と教職員紹介の後,本学科の教育体制,教務関連事項,学生生活関連事項の説明が行われました。ご家族の皆さんは,真剣な面持ちで耳を傾けてくださいました。

 臨床心理学科一同,新入生の皆さんとこの学び舎にて優れた医療福祉人として巣立つまでの時間をともにできることを楽しみにしております。

2026/03/23 春学期ガイダンスが開催されました

3月も終盤に入り,春休みで閑散としていた大学構内に,次第に賑やかさが戻ってきます。
3月23日,臨床心理学科では令和8年度に向けた春学期ガイダンスが行われました。

始めに進藤学科長よりご挨拶があり,新学期に向けて生活習慣を整えるようアドバイスがなされました。
また,教員の異動や転学科・編入学生の紹介など,学科にとっての嬉しいニュースも共有されました。

 


その後,各教員より授業や資格,大学生活に関する説明が行われました。
短い時間で沢山の情報が提供されましたが,集中して説明に耳を傾ける学生の皆さんは,既にしっかり新学期に向けてスタンバイされている様子でした。

記事冒頭の写真は,同日の構内の桜の木です。まだまだ蕾の0分咲きですが,この花が満開になる頃には,新入生の入学とともに,いよいよ新学期が始まります。

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ~分散学習~ 山根 嵩史

 私の専門である教育心理学では,教育・学習に関係する様々な要因について研究が行われています。研究対象は学習者や指導者,学習方法,学習環境など多岐にわたりますが,例えば「効果的な勉強法とはどんなものか」,「勉強ができる人になるにはどうすればよいか」といった問いに答えるのも教育心理学の役割です。なんだか,いかにも役に立ちそうですよね。
 そんな教育心理学の知見の1つをご紹介します。以下の2つの勉強方法のうち,より効果がある(成績が伸びる)のはどちらだと思いますか?

正解は…Aです。同じ時間や回数勉強をする場合,まとめて勉強するよりも適度に間隔を空けて勉強した方が,記憶に残りやすいと言われています。これは分散学習,あるいは学習の分散効果と呼ばれ,単純な身体動作の習得から,単語の記憶のような学校での勉強に近い状況まで,幅広く効果が確認されています。

 この分散学習について,もう一つ面白いことが分かっています。それは,「学習者は分散学習が効果的であることにあまり気づいていない」ということです。それどころか,「集中学習の方が効果的だと思っている」というデータもあります(Zechmeister & Shaughnessy, 1980)。教育場面に限らず,自分の考えや思い込みが実態とズレている,ということは多々あります。このようなズレを発見し,その仕組みを解明することが,心理学の面白さなのではないかと思っています。

山根 嵩史

引用文献:Zechmeister, E. B., & Shaughnessy, J. J. (1980). When you know that you know and when you think that you know but you don’t. Bulletin of the Psychonomic Society, 15(1), 41-44.