認定看護師教育課程(B課程)

2020年度 認定看護師教育課程 臨地実習成果発表会

例年より早く桜の開花が始まり、すっかり春めいてまいりました今日この頃です。コロナ禍で教育課程が一時中断する中、なんとか講義・演習等を終え、2021年2月24日から15日間の臨地実習が始まりました。実習前には、教員とともに指導案の作成をはじめ、実習に向けた準備をしました。不慣れな施設、或いは地域でストレスも半端ではなかったと思いますが、多くの患者さんや指導者や職員のみなさまに支えられて終了しました。教員も初めての経験でしたが実習施設の選択、実習施設への訪問、メールやオンラインでの支援等を通してたくさんのことに気づき、学びました。

ここに実習成果発表会を開催し、実習中に関わった1事例についてプレゼンテーションし、研修者間でディスカッションします。学びの共有とディスカッションによって更に新たな視点が加わり、明日からの歩みへの動機づけになることを期待しています。プレゼンテーションは「プレゼント」、つまり「Gift」が由来です。自らの看護実践を丁寧にかつ論理的に振り返り、可視化することは容易いことではありません。何度も何度も教員に相談しながら、書き直し、納得のいくケースレポートに仕上げたことと思います。その経験のプロセスがこれからの自分に必ず役立ちます。

エドガー・H・シャインは、「HELPING」という著書の中で、「われわれが、支援者としてもっと有能になれたら誰にとっても人生はよりよいものになる」と言っています。患者さんがいかなる環境にいようとも患者さん自身がその人の人生の主人公です。支援者と支援を受ける者との関係は水平的であることが大事で、エドガー・H・シャインは、効果的支援関係について、「与える側も受け入れる側も用意ができているとき」、「支援関係が公平なものだと見なされたとき」、「支援者が適切な支援の役割を果たしているとき」、「あなたの言動のすべてが、人間関係の将来を決定づける介入である」、「効果的な支援は純粋な問いかけで始まる」、「問題を抱えている当事者がクライエントである」、「全ての答えを得ることはできない(支援の対象となる問題を分かち合うこと)」と7つの原則を提示しています。

実習(実践)とケースレポートを通して、疾病管理的な要素だけでなく、患者-医療者/看護師関係、支援を受ける者-支援者関係についても心に響くことがあったかと思います。それが経験学習の醍醐味です。

さあ、みなさんの発表を心待ちにしていましたがいよいよ開幕です。

末筆となりましたが、臨地実習におきまして多大なご支援とご配慮をいただきました実習指導者の皆様、実習施設の病院長、看護部長さまをはじめと関係者のみなさまに、心より、感謝申し上げます。

川崎医療福祉大学
看護実践・キャリアサポートセンター
センター長 山田 佐登美

心不全看護分野

日時:2021年4月3日(土)10:00~15:45

会場:川崎医療福祉大学 講義棟4602教室

クリティカルケア分野

日時:2021年4月4日(日)10:00~15:45

会場:川崎医療福祉大学 講義棟4602教室