認定看護師教育課程(B課程)

2021年度 研修の様子その2

2特定行為研修共通科目から始まった認定看護師教育課程ですが、クリティカルケア分野は10月末、心不全看護分野は10月中旬に特定行為研修の実習が修了いたしました。

表にありますように、クリティカルケア分野は、3区分11行為について、心不全看護分野は2区分7行為について5症例以上の実習を終えました。自施設で実習した者と川崎医科大学附属病院(心不全看護分野)あるいは川崎医科大学総合医療センター(クリティカルケア分野)で実習した者といましたがそれぞれメリットがあり、多くの学びがありました。自施設実習では、自らが主体的に指導医と相談しながら症例を選択し、実習することで施設内に「特定行為」が啓発され、指導医を通して医師との連携・協働関係が実習中から強化できたので、教育課程修了後のスムーズな特定行為実践につながると思います。川崎学園内の2つの医療機関での実習では、教員のサポートを受けながら、研修者間で相談や議論し合うことで学びがより深まりました。

区分 行為 クリティカルケア分野 心不全看護分野
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
脱水症状に対する輸液による補正
循環動態に係る薬剤投与関連 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整
持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整
持続点滴中の降圧剤の投与量の調整
持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整
持続点滴中の利尿剤の投与量の調整
呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 侵襲的陽圧換気の設定の変更
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱

特定行為研修の締めくくりとして、特に実習で学んだことを各自プレゼンテーションし、共有しました。

11月には、「指導」「相談」「看護管理」が終了し、現在は「認定看護分野専門科目」の講義・演習が進んでいます。科目試験もあり、研修者は連日、緊張と学んでわかる喜びの中、切磋琢磨しています。12月末まで続き、翌年1月には臨地実習に向けての準備が加速化し、1月18日からは、いよいよ20日間の臨地実習になります。

なお、心不全看護分野では在宅療養の実態を知り、在宅療養における心不全患者の課題と看護師の役割や訪問診療・看護の実際や医療・介護保険制度の活用等の理解を深めるため、大阪市にあるのぞみハートクリニックに見学実習に行きました。2人1組で1日の見学実習でしたが在宅訪問の経験がない研修者がほとんどでしたので心揺さぶられる学習となりました

川崎医療福祉大学
看護実践・キャリアサポートセンター
センター長 山田 佐登美