2023年9月に入り、専門科目が始まりました。まず、心不全の疫学的な特徴や課題、循環器病に関する法律や制度の学習から、心不全の病態生理と診断及び治療、心不全の基礎疾患と合併症及びその治療と医学的な知識の習得に続きました。9月下旬からは、心不全患者の身体的・社会的・精神的側面の評価、症状Management、そして急性期ケア、在宅を含む療養支援、並びに意思決定支援と緩和ケアについて講義・演習で学びを深めていきました。
演習では、提示された事例(ペーパーペイシェント)について、3~4人のグループで特定行為研修や専門科目で学習した医学的視点と看護的視点の双方を活用して検討し、プレゼンテーションしました。同僚の意見や講師・教員の具体的な助言と適切な質問によって、「ハッ」と気づくことがたくさんありました。この気づきによって、更に動機づけられ、自ら学ぼうとする姿勢が高まったと思います。授業を担当してくださった先生方は、臨床でご活躍の認定看護師や専門看護師だったのでリアリティがあり、研修者たちのモデルとなっていました。
専門科目を学習する期間中に、訪問看護ステーションの1日見学実習がありました。大阪市内にある「のぞみハートクリニック」に2人1組となって実習をさせてもらいました。先進的な地域医療のしくみに驚き、実際の訪問診療・看護に同行して、在宅医療・看護の奥深さと重要性を理解することができました。
それから、科目試験合格後、11月15日~12月13日までの20日間の臨地実習に臨みました。自施設とは異なる環境と文化の中で、葛藤しながら、悩み、もがきながらも全員が大きなトラブルもなく、終了することができました。実習施設の指導者の皆様はもちろんのこと、研修者を快く受け入れ、惜しみなくご指導ご鞭撻いただいた看護部長様や看護師長様、職員の皆様、そして受け持ちをさせていただいた患者の皆様に心より感謝する次第です。
実習の成果をケーススタディとしてまとめ、1月17日の「実習成果発表会」で一人一人、発表しました。発表までの道のりは決して容易くありませんでした。「テーマをどこに絞るか?」、「理論的裏付けは?」、「論理的な構成になっているか?」、「発表スライドは、わかりやすいか?」等、主任教員と外部支援者に相談しながら、やり遂げました。自らの経験に真摯に向き合うことで新たな自己を見つけることができたのではないかと思います。
発表当日には、実習病院の指導者の皆様もご参会くださり、これからの励みになるようなコメントをたくさん頂戴いたしました。最後は、外部支援者と主任教員の講評で締めくくられました。
あと、残すは1月末の「修了試験」です。そして、全員が3月1日の卒業式を迎えられることを祈っています。
看護実践・キャリアサポートセンター
センター長 山田 佐登美
今年度も厳しい寒さの中、対面形式で臨地実習成果発表会を開催いたしました。遠方からご参加いただきました指導者の皆さまには心より感謝申し上げます。
総合司会はクラス委員長が務めました。緊張しながらも、落ち着いた進行でした。
抄録の作成段階から、非常に悩み苦しみ、当日までにスライドが完成できるか心配していましたが、全員その心配を払拭してくれました。クラスメイトと助け合いながら切磋琢磨していましたね。スライドの文字の色や大きさ、図表の使い方にも「どうしたら伝わりやすいんだろう?」とたくさん修正を重ねました。
質疑応答を行うことで、さらに理解を深めていきました。
研修者間だけでなく、指導者様からもたくさん質問をいただき、とても有意義な発表時間となりました。
発表後には指導者様から講評をいただきました。発表とは違った緊張感が研修者達を包みます。温かいお言葉や、今後に向けての励ましの言葉をいただき、研修者達も大変嬉しく思っています