臨床心理学科・臨床心理学専攻の卒業式・学位記授与式

 3月20日,臨床心理学科・臨床心理学専攻の卒業式・学位記授与式が挙行されました。

 総合体育館における全体での式典の厳粛な雰囲気とは異なり,温かな雰囲気の中で臨床心理学科・臨床心理学専攻の卒業式並びに学位記授与式が執り行われました。卒業式では,卒業証書の授与,学長賞,学科長賞等の授与が行われた後,進藤学科長から卒業生・修了生の皆さん,並びに,ご家族の皆さんを包み込むような温かい祝辞があり,再会する日を楽しみにしていますとのメッセージが送られました。

 卒業証書授与式終了後,引き続き,臨床心理学専攻の学位記授与式が執り行われました。水子専攻主任からは,名著を例に挙げながら,普段はあまり意識することのない事柄に大切なことが含まれていること,そしてそれを意識することでより豊かな時間を送ることができるとのメッセージが送られました。

 学位記授与式終了後,臨床心理学科教員による卒業生・修了生へのメッセージがスライドショー形式で披露されました。これは,臨床心理学科の個々の教員が1枚のスライドに卒業生・修了生へのメッセージを取りまとめたものです。嵐が2020年にリリースした楽曲である“カイト”に乗せてスライドがゆっくりと映写されると,教員からのメッセージに目頭を熱くする方もおられました。

 「君の夢よ 叶えと願う」――。“カイト”のこの一節は,卒業生・修了生を送り出す私たちの思いでもあります。卒業生・修了生のますますのご活躍を祈念しています。

2025年度大学院専攻交流会が行われました!

2026年3月14日(土)午前、本学の川﨑祐宣記念講堂多目的ホールにて、2025年度の「大学院専攻交流会」が開催されました。

臨床心理学専攻からは、このたび、本専攻修士課程を修了される上原昇馬さん(指導教員:谷原弘之教授、指導教員補佐:山根嵩史講師)が、「学生アルバイトにおけるワーク・エンゲイジメントが心理的well-beingに与える影響」と題して、専攻代表として発表されました。

当日は、これまでの研究成果を堂々と発表され、その頼もしい姿がとても印象的でした。発表後の質疑応答では、フロアから多くの質問が寄せられ、研究内容への関心の高さがうかがえました。

上原さんは、この春から研究者としてさらなる高みを目指し、次なるステージへと歩みを進められます。益々のご活躍を、専攻一同心より応援しています!!

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ 〜 ストレスとストレスマネジメント 〜 福岡 欣治

 先日届いた愛育活動の情報誌を見たら、“今日からできるストレス対処法”というコーナーがあって、そのひとつめが「話す・相談する」でした。これって、社会心理学(私自身が担当している本学の科目でいえば「対人コミュニケーション論」、臨床心理学科の科目でいえば「社会・集団・家族心理学」)の中の「自己開示」の話だな〜、と思い出します。


 ちょうど近々に、働く人のメンタルヘルスに関する大阪商工会議所主催の検定試験である「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」の団体特別試験を実施するのですが、公式テキストに載っている事柄、たとえば「4種類のソーシャルサポート」(#)の話は、健康心理学(現在の本学での授業名は「健康・医療心理学B」)で話している内容だな〜、と思い出します。

 私たちがふだん目にする情報のあちこちに、授業で扱っている事柄があって、社会の中で使われているんだな〜、と楽しくなります。このコラムを見てくださっているみなさんにも、ぜひ、聴いていただきたいです!

(#)
「情緒的」「情報的」「道具的」「評価的」。それぞれ、励ましや受容、課題解決に役立つ情報の提供、実際の手助け、仕事ぶりや業績などへの適切な評価にあたります。元々の出典は、以下の文献です。
House, J. S. (1981). Work stress and social support. Addison-Wesley

福岡 欣治

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ 〜 人はどうして交通違反を犯すのか? 〜 水子 学

 2026年4月1日から,自動車やバイクと同じように,16歳以上の自転車運転者による交通違反に対して反則金を納めるよう通告する「交通反則通告制度」(いわゆる青切符)が適用されます。「ながらスマホ」は,1万2000円,信号無視は6000円,傘さし・イヤホン使用は5000円など,100種類以上の行為が対象になります。普段,私は自転車で通勤していますが,夜,無灯火でスマホを操作しながら運転している自転車と衝突しそうになり,ヒヤッとしたことがあります。自分自身と周囲の人を守るために,交通規則をきちんと理解・遵守し,誰も傷つくことのないよう配慮ある運転を心掛けたいものですね。

 ところで,大なり小なりの危険が伴うにもかかわらず,人はどうして交通違反を犯すのでしょうか。自分勝手だから?モラルが低いから?まあ,それも理由のひとつかもしれませんね。でも,心理学の研究によって,その人のモラルの問題だけでなく,複数の心理的要因が組み合わさって,違反行為が発生することが明らかにされています。代表的な要因として,「自分は大丈夫」「自分には悪いことは起きない」という根拠のない妙な自信が挙げられます。心理学では,このように,自分が不幸な出来事に見舞われる可能性を過小に低く見積もり,反対に好ましい出来事が起こる可能性を過大評価する傾向のことを,楽観性バイアス(optimism bias)と呼んでいます。このバイアスがあるおかげで,私たちは「なんとかなる」と,前向きに生きていくことができるのですが,その一方で,信号無視や飲酒運転などの無謀な行為におよんでしまうのです。楽観性バイアスという心の働きは,私たちを守ってくれると同時に,危険にさらしてしまうという,相反する2つの役割を担っているのですね。心とは本当に不思議なものです。

水子 学

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ 〜 メンタルヘルス 〜 谷原 弘之

 働く人のメンタルヘルスを研究してきました。メンタルヘルスは「心の健康」と訳され、心理学を通じ、健康で長く働き続けることに役立てています。

 例えば、学校や仕事に行くと人間関係のストレスが発生し、時には疲れることがあると思います。家に帰り、推し活をすると元気が回復し、次の日もがんばろうと思えるのではないでしょうか。これがストレス対処法で、コーピングと言います。

 現代社会ではストレスを完全に排除することは難しいため、瞬間的に自分を守る“ストレスコーピング”を使ったり、信頼できる人に相談にのってもらい応援してもらう等、様々な心理学的手段をもつことが、心の健康を維持するカギになります。

 

谷原 弘之

2026年1月24日(土)「くらしき健康プロジェクト(イオンdeくら★けん)」に出展しました!

こんにちは、臨床心理学科です!
先日、イオン倉敷で開催されたイベントに出展しました。

テーマは、「早ね・早起き・朝ごはん★こころもからだもストレスフリーに」
自分自身のココロを整えるワークを行い、その内容を小さな「豆本」に仕立てるワークショップです。最後に書き込むのは、自分への約束「おやすみ宣言」。

今回のイベントを支えてくれたのは、頼もしい学生サポーターのみんなです!
予想以上の盛況ぶりに、現場でテキパキと動いてくれたり、参加者の方との会話を盛り上げてくれたりと、臨機応変な活躍を見せてくれました。

完成した豆本が、皆さんの枕元で穏やかな眠りを守ってくれることを願っています。

2026/01/10 心理実践実習C報告会

 2026年1月10日,修士1年生の学外実習報告会を行いました。

 本報告会は,公認心理師が活躍する5領域(保健医療,福祉,教育,司法・犯罪,産業・労働)の中から,1人がそれぞれ2つの領域の施設に実習に行き,各自が学んだことを報告します。
 学生は,どの領域の施設にも興味をもち,質問や意見交換しながら心理職の職場の理解を深めようとしていました。

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ 〜 臨床と基礎研究 〜 中村 有里

 私の専門はうつ病や強迫症などに効果が認められている認知行動療法です。私は心理支援の現場でこの治療法を実践すると同時に,「この治療法は心のどこに働きかけ,どこに変化をもたらしているのか」,「治療で良くなった後,なぜ再発することがあるのか」といったメカニズムを研究しています。

 心理支援の中で生まれた「治療法の効果がもっと長く続く方法はないだろうか」という疑問が,私の研究の出発点です。こうした研究は,安心して治療を始め,希望をもって治療を継続することを支えることにつながると考えています。心理支援の実践と研究の両方を行うことが,よりよい社会への貢献につながっていると信じています。その道を一緒に歩める学生がいることも私の大きな励みになっています。写真は実験のために作った小道具です。何に使うかは講義でお話しています。お楽しみに。

中村 有里

【告知】臨床心理学科 門田昌子先生が登壇される公開講座が開催されます

本学科の門田昌子先生が講師の1人としてお話をされる公開講座が開催されます。
今回のテーマは「子育て・孫育て応援講座」です。先生の知見に触れられる絶好の機会ですので、奮ってご参加ください。

講師:門田昌子先生(臨床心理学科)
   樋上泰己先生(保健看護学科)
   小川千晶先生(医療福祉学科)
   コーディネーター尾崎公彦先生(医療保育学科)

テーマ:地域ぐるみで子育て・孫育て応援講座~安心できる子育てを一緒に考えましょう~

開催日時:2026年1月17日(土)10:00~12:00(9:30開場)

会場:川崎医科大学総合医療センター(岡山市)

お申込み:チラシより詳細をご確認の上、お申込みください。

2025/12/20 心理実践実習E報告会(M2)

 12月20日,修士2年生の実習報告会を行いました。

 本報告会は,学外実習で得た学びや気づきを共有し,自身の成長を振り返るとともに,今後の学びにつなげることを目的として毎年実施しています。
 本報告会では,多様な実習先での経験について,学生一人ひとりが具体的な事例を交えながら発表しました。実習を通して感じた支援の難しさややりがい,倫理的配慮の重要性,そして心理支援を必要とされる方との関係性の中で学んだことなど,現場でしか得られない深い学びが語られました。学生同士が互いの経験に耳を傾け,質問や意見交換を行う姿からは,温かく,学び合いを大切にする風土を感じました。

 本専攻では,丁寧な指導体制のもと、実習前から実習後まで一貫したサポートを行い,学生が安心して実習に臨めるよう支援しています。実践的な学びを積み重ねることで,確かな専門性と人間理解に基づいた心理支援ができる人材の育成を目指しています。

心理専門職養成のため,本実習に関わってくださった全ての方々に,この場をかりて心より御礼申し上げます。