投稿者: tyamane

2024/04/02 令和6年度学部・大学院入学式

新しい仲間とともに踏み出す始まりの第1歩!

 朝の空気がいつも以上に新鮮に感じられる今日の佳き日,令和6年度の入学式が挙行されました。新入生は真新しいスーツに身を包み,晴れやかな表情で式典に臨みました。厳粛な雰囲気の中,椿原学長よりお祝いのお言葉をいただきました。式典の様子はライブ配信され,新入生のご家族の皆様にもご覧いただきました。

 式典後,学科・専攻ごとに教室に移動して,オリエンテーションが行われました。進藤学科長より,「恵まれた教育環境を最大限に活用して,充実した学生生活を送り,大きく成長して欲しい」とのメッセージが贈られました。来週からはいよいよ授業が始まります。多くの心理学の理論や専門知識に触れることで,皆さんの学びの器が満たされていくことになると思います。それと同時に,学内外でのさまざまな経験を通して,一人ひとりが持っている学びの器そのものを大きく育てて欲しいと願っています。

 大学院臨床心理学専攻のオリエンテーションは,新入生だけでなく修士2年生も参加し,和やかな雰囲気の中で行われました。大学院の2年間は,学内外での実習,修士論文の作成,資格試験対策,就職活動など,一日が24時間以上であって欲しいと願わずにはいられないほど,ハードな日々となります。目先のことだけに心を奪われないよう,視野をひろげながらひとつひとつの事柄に丁寧に取り組み,「研究ができる臨床家」を目指して欲しいと思っています。

2024/03/22 春学期ガイダンス

 3月22日,春学期の在学生ガイダンスを行いました。

 春学期に向けての履修の説明や注意事項を行うこのガイダンス,数年ぶりに3学年合同で行えました。

 上級学年になるほど注意事項が多く,2年生は何のことやら…の内容もあったかもしれませんが,上級学年の履修や就活の注意事項に触れ,将来のビジョンを少しずつ描いてくれればと願っています。上級学年のみなさんは,注意事項をしっかりおさえて春学期頑張ってください。

2024/03/21 林 明弘教授の最終講義が行われました

 3月21日(木)2限に,本学科で長年にわたって教鞭をとってこられた林 明弘教授の最終講義が行われました。本学科の教職員や学生だけでなく,他学科からも多数の参加があり,盛会となりました。

 「言語と心」と題された最終講義では,言葉の持つあいまいさ,論理の世界と意味の世界,知識と情報といった様々な言葉に関するトピックを,時には偉大な哲学者の言葉を引用されながら,時には身近な日常例と結びつけつつ,林先生らしい軽妙なトークでご講話くださいました。短い時間の中で非常に沢山の内容をお話しくださいましたので,受講者それぞれに,違った部分が心に残ったことと思います。

 学生の中にも根強い林先生ファンがおり,受講者の中には学部生や大学院生の姿も多く見られました。講義の後は,先生のご著書へのサインを求める行列ができておりました。

 林先生は,学科の専任教員からはご退職となりますが,今後も非常勤講師として哲学などの講義をご担当くださいます。これからも,その溢れる知性と教養で本学の学生を導いてくださることと思います。林先生,長年のご勤務まことにお疲れ様でした。そして引き続き,よろしくお願い致します!

2024/03/20 嵐の卒業式

 春は三寒四温といいますが、乱高下の気候で、今日は朝から大荒れの雨風、でも教室はあたたかです。95名の学部卒業生、10名の大学院(修士課程)修了生の、卒業証書・学位記授与式が行われました。
 学部卒業生が入学した4年前は緊急事態宣言下で、リモート授業から始まった学生生活でしたが、ひとりひとりが個性を生かして、いろんなことにチャレンジし、友達を作り、4年間をかけぬけました。

 今朝からの嵐で瀬戸大橋を渡れなかった卒業生さんも、しまなみ海道や明石海峡周りで大学にたどり着き、仲間と合流できました。教員が心をこめて用意した105個のハートに負けない笑顔で、会場ではいつまでも談笑が続いていました。

 水子専攻主任からは、心のうぶ毛と生活のひげ根を大切に、という中井久夫先生の言葉が送られました。

 これから、それぞれの場所で新生活が始まります。ひげ根を伸ばし、つながり、自分らしい人生を送っていかれることを祈っています。

 
 

2024/03/18 卒業前、岡山県警察本部から感謝状をいただきました

 被害者支援ボランティアサークル かみひこうき の元部長 大久保 七海さんと 元副部長 上佐 美結さんが、これまでの活動に対して、感謝状を送られました。岡山県内の犯罪被害者支援大学生ボランティア連絡会「あした彩」とともに、犯罪のご遺族の講演や、少年犯罪被害者の会Willの年次大会に参加されたほか、お嬢様を事件で亡くされたお母様を囲むイベントの主催、また、交通死亡事故ご遺族である池田かおり様に特別講義をしていただいた際の司会でも、活躍されました。
 
 二人三脚でサークルを引っ張ってくださったおふたりは、学籍番号が隣同志の仲良しで、オープンキャンパスの学生サポーターとしても活躍されていました。
 
 卒業を前に、学生生活最後のひと月を精一杯楽しんでおられ、4月からは社会人、それぞれ入職後の宿泊研修に挑む予定だそうでした。
 

2023年度調査 子どもの精神的・情緒的発達に効果的な気質特徴に合った育児支援プログラムの開発

 教員の武井です。昨年度から始めました“気質特徴に合った関わりが子どもの発達にどのような効果があるのかを検証する研究”の2年目の実施状況についてです。

 今年度も岡山県だけでなく、愛媛県、愛知県でも調査を実施しました。岡山県、愛媛県、愛知県で子育て中の親子に関わっている方たちから多大な協力を得ることができ、今年度は5回実施することができました。

 昨年度は気質特徴に合ったベビーマッサージプログラムを実施しましたが、今年度は気質特徴に合った親子ふれあい遊びプログラムを実施しています。また、今年度からプログラムに参加していただく方の調査に加え、プログラムを体験していないグループの調査も開始しました。

 インタビュー調査では、今年も参加してくださった保護者の皆さんから、育児やお子さんのことについてたくさんの思いを聴くことができています。来年度、再来年度・・・と経過をおっていきますが、子どもさんの成長を一緒に確認し、保護者の皆さんの思いをお聞きすることができるのが楽しみです。

 

2023.11.25 愛媛県 松野町

 

2023.11.26 愛媛県 鬼北町

 

2023.12.16、2024.1.20 岡山県 倉敷市

 

2023.12.23 愛知県 一宮市

教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:being」 武井 祐子

 ある領域の心理臨床をするようになって、私たち心理専門職の仕事は、doingではなく、beingであることが大切である、ということを実感するようになりました。

 目の前に、何か悩んでいる、傷ついている、困っている人がいると、心理専門職として、心理学的アセスメントをもとに言葉にする、心理学的な理解に基づいた何か心理的支援、働きかけをしたくなります。けれど、実は傷ついている、動揺している、混乱している人を目の前にして、ただそこにいること、その状況を一緒に体験すること、そして何も出来ないでいる自分と向き合いながら居続けると、クライエントの方、患者の方の新たな語りにつながり、その人の人生が動き出し、そして私は他の専門職と自然に協働していて、その場が動きだすということを体験します。

 そんなことに気づくと、かけだしの頃から定期的に入らせていただいていた保育の現場でも同じようなことが起こっていたことにも気づきました。人間って本当にすごいなあと感動します。そんなたくさんのことを教えてくれるこの仕事はやめられないと思っていますが、もっとそんな話を詳しく聞きたいと思う人は、ぜひ本学の大学院にきてください。

武井 祐子

教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:自伝的編集」 瀧川 真也

 みなさんは,自分の体験を盛って誰かに話したことはありますか?
 ある研究によると,人は他者に話した自分の体験のうち約6割に何らかの修正をしていることが明らかになっています(Marsh & Tversky, 2004)。
 
 私たちは,普段の会話の中で,相手や状況によって話す内容を修正していて,場を盛り上げるために大げさに話したり,怒られないように都合の悪い部分を隠して話したりすることがよくあります。このように,自身の体験を自分にとって肯定的に修正して相手に伝えることを「自伝的編集(autobiographical editing)」といいます。
 
 実は,この「自伝的編集」はかなり新しい心理学キーワードで,私も著者のひとりで2022年に出版された『記憶現象の心理学(北大路書房)』のなかで,初めて日本語として翻訳されたのではないかと思います。身近に体験していても,実際にはよくわかっていない事象はたくさんありますが,この「自伝的編集」も私たちがどのような目的で行っているのかははっきりとわかっておらず,発展途上のキーワードといえます。
 まさに今,研究が進められているキーワードがどのように成長するか見届けられるのも,研究のおもしろさかもしれません。

瀧川 真也

教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:創造の病」 進藤 貴子

 天才と狂気は紙一重、と言われることがあります。著名な発見をした科学者や哲学者は、研究に没頭する中で強い孤独感や苦悩、時には精神病状態を体験しながら、ある時ブレイクスルーを迎えるのだそうです。アンリ・エレンベルガーというフランスの精神科医が、真理の発見に至るこのような病的な状態のことを「創造の病」と名づけました。 “教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:創造の病」 進藤 貴子” 続きを読む →

教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:手続き的公正」 髙尾 堅司

 「私のイチオシ心理学キーワード」としてご紹介するのは,「手続き的公正」です。組織や集団内における決定事項の多くがそうであるように,何らかの決定を下すにあたっては,最終的な意思決定を下す立場(権威者)とその決定を下される側が存在します。もし,権威者が決定を下される側の見解や立場を無視して決定を下してしまったとすれば,少なからず不本意な思いを抱くのではないでしょうか。その手続きに対する公正さの評価は,規則の遵守や組織のポジティブな雰囲気を促進することなどが確認されてきました。

 私が大学院学生であった当時に出版された図書には,その詳細が記載されています。その書籍のタイトルに“Diverse Society”(多元社会)という言葉があるように,多様性を重んじる現代だからこそ,より一層,決定を受ける側が手続き的な公正さを認知できるような対応が求められるように思います。今なお,組織や集団において「紛争」は絶えません。当該書籍が発刊されたのは1997年ですが,それが示唆する内容は色あせることなく,種々の課題を現代社会に突きつけているように思います。

髙尾 堅司