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教職員コラム 精神医学は役に立つ ―役に立つのが『医学』なのですー 澤原 光彦

 誠に理屈っぽくて申し訳ないのですが…。

そもそも病気やケガで苦しんでいる状態から健康を回復しようとすることが『医療』です。その医療を論理的・実証的に体系化したモノ(「学問として整備された」と表現できます)が『医学』です。

 

ですから『医学』は初めから終りまで、いわば終始一貫、徹頭徹尾「人の役に立つ」との姿勢に貫かれているのです。そうでなければ医学の名に値しないのです。

 

『精神医学』は、『精神領域』を主な対象として取り扱う医学の一領域と定義できますから、やはり最初から最後まで「人の役に立つ」ためにこそ存在しています。精神医学は精神領域の病気やケガや不調を改善し苦痛を和らげ、元気を取り戻すことに貢献することで成り立っているのです。

 

 従って「精神医学は役に立つ」とのテーゼ(命題)は私にとってはあまりにも自明な事なのです。

 なんだかわかりきった事を述べているみたいですが、ここで例えば「では、心理学は医学とは違うのか?違うとしたら、どこが違うのか?それとも同じと考えても良いのか?」などと疑問を抱いたとしたら、……おめでとうございます。生涯に渡って、考え続けられるテーマの一つが見つかったみたいですよ。

 さらに蛇足を一言:「役に立つ」ことが、「価値がある」と等しいのだろうか?という事も考え続けても良いはずではないか、と思います。

2025年10月1日 澤原光彦

教職員コラム 「岡山賛歌」(テーマ:私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜) 澤原 光彦

 備前の国は吉井川のほとりに生を受け、高校卒業まで吉井川に沿って今は無き鉱山鉄道で通学し、浪人中は旭川の流れる岡山市内に通い、大学入学からは高梁川沿いのこの地・倉敷市に生息し、過去生涯を通じて岡山県外に居住したのは大分市での1年間のみです。

 岡山は気候風土も穏やかで、交通の便も良く、誠に住みやすく、そのため却って県民はバイタリティに欠ける恨みがあるとの指摘すらあります。―この点、2024年12月7日にファジアーノ岡山がF1昇格を決めたのは、特定の中核スポンサー企業を持たず市民(県民)クラブとして頑張ってきた当事者たちの快挙として賞賛に値すると考えます。

 観るべき景観や場所・建造物等は極めて多いのですが、私は美作の古都・津山が殊更に好きで、津山城址や衆楽園、津山洋学資料館(医療関係者必見)、津山学びの鉄道館などに季節に応じてひと時を過ごしに出かけます。

 備中では高梁市には現存天守で唯一の山城である備中松山城(天守・櫓・土塀は国の重要文化財)が有り、一方で東の備前市には閑谷学校があります(講堂は国宝、校門や石塀等の周辺施設は重要文化財)。―私の母校(高校)は閑谷学校に淵源があるとされます。

 歴史的遺跡としては、楯築遺跡や上東遺跡、造山古墳、作山古墳等はここに名称を書き並べる事さえも字数をはるかに超過します。

 更に岡山県は江戸期以前の木造三重塔が全国一多い事も事実の指摘にとどめます。

 景勝地であれば、瀬戸内海の東に牛窓、西には鷲羽山、県北に行けば蒜山高原、満奇洞に井倉洞、枚挙にいとまがないのです。

 なにしろ人生のほとんどをこの地・岡山で過ごしているのですから、いくらでも話題はあるのです。自慢の種は尽きないのです。

澤原 光彦

教職員コラム 「私のイチオシ精神医学キーワード:覚醒している意識障害」 澤原 光彦

 心理学の隣接領域として精神医学からキーワードとして「覚醒している意識障害」を挙げます。精神医学診察で最も重要な事は器質的要因を見逃さない事であり、まずは意識障害に気づくことが出来るかどうかがターニングポイントになるのです。「刺激しても覚醒できない=昏睡」や「刺激がないと覚醒の維持が困難=傾眠」は医療に関わる人であれば比較的容易に判別がつくと思われますが、「覚醒している意識障害」は、そもそも専門家以外の人々にはこのような事態の認識が必ずしも十分ではないことが多く、結果的にしばしば見逃されていることがあるのです。私が研修医の時に救急診察室で当時のある内科助教授が「手を握れと言ったら手を握った。指示に従えるのだから意識障害はない」と言い切ったことがありました。勿論これは危険な即断であってこの程度の簡単な指示に従えるからと言っても、或いはここが「病院の救急診察室である」程度の見当識が保持されているからと言っても、必ずしも意識障害が否定できる訳ではないのです(ここが難しい所)。

 「覚醒している意識障害」は「軽い意識混濁」と表現されることもありますが、この表現は事態そのものが「軽い=軽症」と誤解される危険があるので必ずしも適切とは言えないのではないかと懸念します。

 そして「覚醒している意識障害」の診断を的確に行う複雑かつ繊細な側面については原田憲一著「意識障害を診わける(1980年第1版・1997年改訂版:診療新社)」で詳細に記述され論じられているので是非目を通していただけたらと考えます。―この度この名著「意識障害を診わける」が金剛出版から復刊(2024年1月25日付)されたと聞いて大変うれしく思います。

澤原 光彦

教職員コラム お題「今,熱中していること ver.2022」 澤原 光彦

 前回「今、熱中している事」との表題で書いたのが2017年4月初旬で6年近く前の事になることに気づき驚いています。その時は、県内外の木造多層塔(五重塔・三重塔・多宝塔)を眺めに行くことについて、長福寺三重塔(美作市・国重文)、室生寺五重塔(宇陀市・国宝)の美しさを賞賛し、当時解体修理中の薬師寺東塔(奈良市・国宝)を修理が済んだら是非見に行きたいと書いています。しかし、コロナ(CVID19)禍の為、県境越える事もかなわず未だ果たせていません。仕方なしに県内の塔を再訪したりしつつ、ついでにやはり県内の遺跡なども見て歩いたりもしています(進藤先生と重なっている部分もあるかと存じます。備中高松城址には複数回行きました。)。

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