教職員コラム 精神医学は役に立つ ―役に立つのが『医学』なのですー 澤原 光彦

 誠に理屈っぽくて申し訳ないのですが…。

そもそも病気やケガで苦しんでいる状態から健康を回復しようとすることが『医療』です。その医療を論理的・実証的に体系化したモノ(「学問として整備された」と表現できます)が『医学』です。

 

ですから『医学』は初めから終りまで、いわば終始一貫、徹頭徹尾「人の役に立つ」との姿勢に貫かれているのです。そうでなければ医学の名に値しないのです。

 

『精神医学』は、『精神領域』を主な対象として取り扱う医学の一領域と定義できますから、やはり最初から最後まで「人の役に立つ」ためにこそ存在しています。精神医学は精神領域の病気やケガや不調を改善し苦痛を和らげ、元気を取り戻すことに貢献することで成り立っているのです。

 

 従って「精神医学は役に立つ」とのテーゼ(命題)は私にとってはあまりにも自明な事なのです。

 なんだかわかりきった事を述べているみたいですが、ここで例えば「では、心理学は医学とは違うのか?違うとしたら、どこが違うのか?それとも同じと考えても良いのか?」などと疑問を抱いたとしたら、……おめでとうございます。生涯に渡って、考え続けられるテーマの一つが見つかったみたいですよ。

 さらに蛇足を一言:「役に立つ」ことが、「価値がある」と等しいのだろうか?という事も考え続けても良いはずではないか、と思います。

2025年10月1日 澤原光彦