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教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ 〜 人はどうして交通違反を犯すのか? 〜 水子 学

 2026年4月1日から,自動車やバイクと同じように,16歳以上の自転車運転者による交通違反に対して反則金を納めるよう通告する「交通反則通告制度」(いわゆる青切符)が適用されます。「ながらスマホ」は,1万2000円,信号無視は6000円,傘さし・イヤホン使用は5000円など,100種類以上の行為が対象になります。普段,私は自転車で通勤していますが,夜,無灯火でスマホを操作しながら運転している自転車と衝突しそうになり,ヒヤッとしたことがあります。自分自身と周囲の人を守るために,交通規則をきちんと理解・遵守し,誰も傷つくことのないよう配慮ある運転を心掛けたいものですね。

 ところで,大なり小なりの危険が伴うにもかかわらず,人はどうして交通違反を犯すのでしょうか。自分勝手だから?モラルが低いから?まあ,それも理由のひとつかもしれませんね。でも,心理学の研究によって,その人のモラルの問題だけでなく,複数の心理的要因が組み合わさって,違反行為が発生することが明らかにされています。代表的な要因として,「自分は大丈夫」「自分には悪いことは起きない」という根拠のない妙な自信が挙げられます。心理学では,このように,自分が不幸な出来事に見舞われる可能性を過小に低く見積もり,反対に好ましい出来事が起こる可能性を過大評価する傾向のことを,楽観性バイアス(optimism bias)と呼んでいます。このバイアスがあるおかげで,私たちは「なんとかなる」と,前向きに生きていくことができるのですが,その一方で,信号無視や飲酒運転などの無謀な行為におよんでしまうのです。楽観性バイアスという心の働きは,私たちを守ってくれると同時に,危険にさらしてしまうという,相反する2つの役割を担っているのですね。心とは本当に不思議なものです。

水子 学

教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:倉敷市”ふるさとの森”」水子 学

学会出張や旅行であちこち巡り、行く先々で素敵な景色や美味しい食べ物、思いもよらない出会いもありました。でも、一番のお気に入りは、本学の目の前にある川崎医科大学附属病院の敷地にひろがる「ふるさとの森」です。

「ふるさとの森」は、川崎学園の創始者である川﨑祐宣先生が、故郷を離れて医学の道を志した学生の心の支えとなることを願って整備したもので、学生の出身県の県木や市木を中心に、1000本近くのさまざまな品種の木々が植樹されています。今では、学生だけでなく、患者さんやご家族が、散策しながら、途中のベンチや切り株に腰を下ろし、眼下にひろがる箱庭のような景色を、それぞれの思いを胸に秘めながら眺めています。

春になると、森全体が桜色に染まります。大学院生の頃、毎年のように、先生方や他の院生と一緒に、この森で夜桜を眺めながら語り合いました。5月である今は,福岡県の県木であるツツジが見頃となっていて,新緑もまぶしいです。秋の紅葉も見事で、最近ではゼミ生や院生を誘って、紅葉狩りも楽しんでいます。入院中の母の車椅子を押して、最後の散歩に出掛けたのも、この森でした。その時の風の心地よさを今でもはっきりと覚えています。

楽しかったことも悲しかったことも含め、過去の大切な経験に彩られた場所は、「私」そのものなのかもしれませんね。

水子 学

教職員コラム お題「私の研究テーマ」 水子 学

 

 皆さんは,「高次脳機能障害」という言葉を聞いたことがありますか。脳卒中といった脳の病気や交通事故などが原因で脳が傷つくと,記憶や注意集中,感情コントロールなどが上手く出来なくなり,日常生活に支障が生じることがあります。これが「高次脳機能障害」です。

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