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教職員コラム 「私の好きな都道府県! 〜あなたも行ってみられぇ〜:島根県出雲市」 則武 良英

島根県出雲市には,国内で最も有名な神社のひとつである「出雲大社」と神話の数々があります。

毎年旧暦の10月は神無月(かんなづき)と呼ばれますが,出雲では神在月(かみありづき)と呼ばれます。

全国の神様が出雲大社に集まって「神議り(かみはかり)」会議をするために,出雲だけ神在月で,ほかの地域は神無月になるというわけです。

 

出雲大社のさらに海側に車を走らせると,日御碕(ひのみさき)という地域があり「日御碕神社」があります。

日御碕神社には天照大御神(あまてらす おおみかみ)が祀られている日沉宮(ひしずみのみや)があり,日本国の夜を守る,という言い伝えがあります。

「日沉=日が沈む」ということで,とても美しい夕日と出会える場所でもあります。

一方で,冬期の日御碕では,毎日のように強烈な風雨に遭遇します。

その中でぼーっとしていると,日々の雑念が削ぎ落とされるようでとても気に入っています。

このように島根県出雲市には,神話と畏敬の念を感じる自然があります。

あなたもぜひ島根県出雲市に行ってみられ〜

 

則武 良英

川崎医療福祉大学 臨床心理学科 臨床心理士 公認心理師 岡山 山陰 心理学

教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:アージ理論」則武 良英

私のイチオシキーワードは,戸田正直先生が提唱した「アージ理論」です。

 

 アージ理論では,「感情は,迅速な環境適応のために進化してきたもので,人の生存に有用である」ことが強調されています。例えば,アフリカ旅行中に,野生のライオンに突然遭遇したとします。「えっなんでライオンがいるの?」「どうすれば逃げられるかな」と考えを巡らせていたならば,その間にライオンに襲われてしまいます。一方で,ライオンの姿が見えた瞬間に強い恐怖を感じたならば,一目散に逃走行動を取ることができます。このように,「恐怖」という感情は適応的に働くことがあります。

 

 臨床心理学を勉強していると,恐怖,不安,悲しみを緩和するような支援や治療に関心を持ちます。しかし,まずは患者さんが抱えている感情が持つ意味,環境の中で機能している適応的側面にも着目することで,支援や治療にも生かすことができます。

 

 例えば,私は,テスト不安(俗に言うプレッシャー)を緩和する研究しています。しかし,「不安」は,「未来の脅威に対して準備や対処をするように促す」という適応的な役割がある感情です。そのため,不安を緩和しすぎると逆に勉強やスポーツのやる気が下がることもあるかもしれません。ただ,やはり不安が大きいと「自分の力が出しきれない」ということにもなります。

 

感情とうまく付き合いながら生きていくのは,なかなか難しいことですね。

そんなわけで,感情とうまく付き合う方法を誰でも学べるようなアニメを開発しました。

 

もしご関心がありましたら,ぜひこちらをご覧ください(宣伝)。

則武

 

教職員コラム お題「今,熱中していること ver.2023」 則武 良英

 

近頃熱中していることは,もちろん心理学の研究活動ですが,それ以外だとカメラで自然の写真を撮ることです。僕は大自然や動物の写真を撮るのが好きなので,よく森の中に入っています。

 

この写真はお気に入りで幼鳥の写真です。この幼鳥はまだ空を飛ぶことはできませんが,大空へ飛び立つことへの希望に満ちているようです。親鳥との間のコミュニケーションなど見ていると,人間のように豊かな情緒があるように思えてしまいます。

 

これは,県内で撮影した野生のメジロの写真です。緑色がとても鮮やかな鳥ですが,身近にたくさん生息している野鳥です。このときは,ローズマリーの間を楽しそうに飛び回っていました。何が楽しいのだろうかと想像してみますが,鳥の気持ちは分かりません。

 

これは,高知県と愛媛県の境にある四国カルストの写真です。カルスト台地がまるで海外かのような雄大な景色を生み出しています。夕焼けはずっと眺めていたくなりますが,すぐに夜が来ます。

 

これは,写真を好きになるきっかけになった大学院時代の友人にとってもらった写真です。島根県隠岐島の赤壁です。日本海と切り立った崖,一面の草原とゴツゴツした岩,そこに深い霧がかかり,とても印象的です。

 

写真でもキャンプでも旅行でもなんでもいいので,何かを通して自然との接点を持つことはいいなぁと思います。最近は360度カメラを買って,新しい撮影にチャレンジしています。

則武良英

教職員コラム お題「私の研究テーマ」 則武 良英

こんにちは。則武 良英です。

今回は,心理学の中でもとても身近なテーマの一つである「プレッシャー」に関するお話をします。

ほとんどの人は,今まで生きてきて”プレッシャー”を感じたことがあるのではないでしょうか?プレッシャーを感じやすい場面としては,学校の期末試験,高校や大学の入試,就職試験などがあるでしょう。

このような大事な場面では,「失敗したくない」「失敗したらどうしよう」と少しネガティブな思考が浮かんできます。

プレッシャーに関する近年の研究では,「頭の中でネガティブ思考が増えることで,脳の”思考”を司る部分が阻害される」ことが明らかになっています (則武他, 2020)。

つまり,試験の問題を解くことに不要なネガティブ思考 (例: 失敗したらどうしよう) が増えることで,試験の問題を解くために必要な思考が邪魔されてしまうのです。したがって「ネガティブ思考のせいで集中できなくなる」ということが科学的に明らかになっているということです。

でも,安心してください。
「試験前に”あること”をすると,プレッシャーの影響を受けにくい」ということも科学的に明らかになっています。

それはとてもシンプルな方法で,試験などの直前に「プレッシャーを感じている”今”の自分の思考を,白紙に文字として書き出していく」ことで,ネガティブ思考を緩和することができることが明らかになっています (則武他, 2020; 2022)。

これは,筆記療法 (短期筆記開示法) と呼ばれる心理療法です。思考を文字として表出することで,感情のコントロール能力が一時的に向上するために,このような効果があるといわれています。

 

詳細は,以下のYouTubeでも公開しています。ぜひご参照ください。

 

(1) 日本心理学会公式YouTubeチャンネル

 日本心理学会様からの依頼で作成した動画です。

 プレッシャーのメカニズムと実際の実験について解説しています。

 

(2) 則武  良英 公式YouTubeチャンネル

 私の個人チャンネルです。役に立つ心理学の知識を随時公開中です。

 

【参考文献】

則武良英・武井祐子・寺崎正治・門田昌子・竹内いつ子・湯澤正通 (2020). ハイプレッシャー状況が引き起こすワーキングメモリ課題成績低下に対する短期筆記開示の効果 教育心理学研究, 68, 134-146.

則武良英・湯澤正通 (2022). 中学生のテスト不安と数学成績に対する短期構造化筆記の効果 教育心理学研究 70, 290-302.

則武 良英