教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ 〜 子どもの気質と心理学 〜 武井 祐子

 20年以上にわたり、子どもの「気質特徴」をどう理解するか、そしてその子にぴったり合った関わりをすると、子どもや親御さんにどんな良い変化が起こるのかを研究してきました。

 気質特徴とは、その子が生まれつきもっている行動の特徴や感じ方の傾向のことで、性格の土台になる特徴です。周囲がちゃんとその子の気質を理解すると、その子に合った声かけや環境づくりができるようになり、子どもは“自分らしくしてていいんだ”と感じながら、のびのびと成長していきます。その成長の様子は、子どもの親御さんや先生たちにとっても大きな支えになります。たとえば、初めての場所が少し怖い子もいれば、じっとしているより動き回る方が落ち着く子もいます。こうした違いを“問題”ではなく“その子らしさ”として見ることができると、関わり方は自然と優しくなり、お互いに気持ちよく過ごせるようになります。気質特徴を理解して接することで、学校でのトラブルが減ったり、家庭の雰囲気が明るくなったりと、周りの世界も少しずつあたたかくなっていきます。

 心理学は、誰かの生きづらさに気づき、その人に合った支援の仕方を見つけるための学問です。“人の役に立てたらいいな”と思う気持ちが少しでもあるなら、心理学はきっとあなたの力になります。あなたの優しさが、誰かの未来を変えることだってできるのです。

武井 祐子