異動のご挨拶:臨床心理学科 卒業生,在校生の皆さんへ

ご無沙汰いたしております。事務の白神です。
虫の声が美しい頃となりましたが如何お過ごしでいらっしゃいますか。
さて、皆様にご挨拶いたしたく存じます。
本学開学2年目より事務担当として臨床心理学科にお世話になっておりましたが、7月1日をもって臨床心理学科より健康体育学科へ異動いたしました。
はやくご挨拶をしなければと思いつつ、なかなか落ち着かぬまま秋が来てしまいました。大変遅くなりましたこと、お許しください(日頃学生さんには、「ご挨拶、お礼状はすぐに!」など申しておりましたのにお顔向けできないことです)。
まずは、すべての卒業生さん、現在学ばれている在学生さん、そして先生方、ご関係くださいました皆様に、心よりの感謝を申し上げます。有難うございました。
臨床心理学科において、大変豊かで幸せな年月をいただきました。働く場であり、学び、思いを巡らす場でございました。
事務窓口業務や折々の行事を通し、皆さんの学生時代の端っこをご一緒させていただきました。
臨床心理学科の学生さん達…人を理解することを学ぼうとしている…は、日々のやり取りの中、手続きごとの得手不得手はあったとしても、その学生さんならではの瑞々しい誠を見せてくださいました。それは雲母がキラッ、キラと光るような瞬間、瞬間でした(雲母ではなく、ダイアモンドであったことにいつも後から気付くのですが)。
そして、折々の学生さんのお顔を見るのが好きでした。学外実習や就活にむけ中庄駅に向かっているときの真っ直ぐな顔、卒論完成の目途がついて何となくホッとしたような顔。しかし同時に、そのようなお顔を見ては、自分がそれに応え得る仕事ができているか、ドキドキもしておりました。
また、学生時代だけではなく、卒業後の人生を進められていく様子も拝見させていただきました。折々にお便り、お電話を下さった方、訪問くださった方、専門家として後輩のご指導をくださった方…、卒業後のその方ならではの歩みに、味わい深いものをお感じいたしておりました。そのようなご様子を見せていただけていたからこそ、若い学生さんにも、大丈夫ですよ、という心もちで接するようになって行けたのかと思います。卒業以来お目にかかっていない方も多くおられますが、どうかそれぞれよい毎日を送っていらっしゃいますように、と思っております。
わたくし自身の年齢、年代が変わる中、その時その時に出来ることをしてまいりましたが、頼りなかったかもしれません。自分の未熟な価値観で的外れの小言などを申していたことも多々あったかと思います。また卒業生さんが折角来訪くださったのに落ち着いたお迎えができていなかったときもありました。お許しください。
学科に何も恩返しができていないままであることが心残りですが、同僚が、新しい場でさらに良い仕事をすることが恩返し、と言ってくれました。新しい場所を臨床心理学科と同様に愛おしみ、貢献して行きたく思っております。
現在、臨床心理学科の事務は河野さんが担っておいでです。私の長年の職員仲間であり、とても素敵な方です。きっと学科をなおなお温かい場にしてくださると思います。
一つ一つのエピソード、そしてその膨大な集積があり、思いは尽きません。これまで本当に有難うございました。そしてこれからも臨床心理学科をよろしく応援いただけますようお願いいたします。
皆さまの日々のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げております。
またいつかお目にかかれます日まで。

白神 園子