教職員コラム お題「私の地元を紹介します」 髙尾 堅司

 かつて,「私の地元」と言いたくなるような地域に住んでいました。それは,私が仕事上の都合で一時期住んでいた地域です。今でこそ,首都圏まで電車で一時間足らずで着く地域ですが,私が住んでいた当時はまだ電車の駅もない状況でした。赴任前は,私の地元とは全く異なる状況だったため,この街で暮らすことについて不安があったことは否めません。

 しかし,赴任後しばらくして,その印象は一変しました。見渡す限り電柱がなく広く美しい空に澄んだ空気。バスターミナルの駐輪場で温かい言葉をかけてくれる受付の方,英語に堪能なタイガースファンの友人,世界の最先端の研究に携わりながらもやさしく接している先生方。私にとって,今なお財産といえる大切な存在に巡り合うことができました。

 今回,このコラムを執筆しながら,その地に足を運びゆっくりと当時を回想することを夢見ています。

髙尾 堅司