カテゴリー: 教職員コラム:湯淺 絢

教職員コラム 心理学って役に立つんじゃ~アイデンティティ~ 湯淺 絢

 私が大学に入学したころ,自分は何者で,これからどうなりたいのかという漠然とした疑問がありました。地に足がつかない感覚に,“これは自分だけなのか?”“どうしたらいいんだ?”と,とても怖かったことを覚えています。

 そんなある日,大学の授業で,「アイデンティティ」という言葉に出会いました。「アイデンティティ」とは,Erikson(1950)によって提唱された,青年期の発達過程の様相を表す概念です。青年期に入ると,人は,自分は何者なのかという問いを自分に向け,答えを見つけようと,もがきます。私はこの「アイデンティティ」という言葉を知って,“これは私だけじゃないんだ”と,拍子抜けするような,ホッとするような気持ちを覚えました。そして,漠然としたものの正体が分かったからか,安心してその疑問に向き合えるようにもなりました。

 心理学は心の中で起こっていること,つまり,目に見えないものに,取っ手をつけてくれる学問だと思います。取っ手がついたからといって,心の悩みが解決するわけではありませんが,悩みと向き合えるようになり,さらには人に伝えることもできるようになります。

 そんなわけで,日常の中で感じる何気ない悩み,不思議だなと思うこと,人間に関するありとあらゆること,その全てに寄り添ってくれる心理学は本当にありがたい学問なわけです。

 ここまで述べておいてズッコケますが,私は「アイデンティティ」の研究をしたことはありません。この4月に入学した1年次生を見ていると,これからどんな心理学ワードに出会うのだろうかと,勝手にワクワクしてこのテーマを取り上げた次第です。

湯淺 絢

教職員コラム 「私の好きな都道府県!~あなたも行ってみられぇ~:岡山県」 湯淺 絢

 私は,岡山で生まれ,岡山で育ちました。そんな私の好きな都道府県は,やはり「岡山」です。臨床心理学科の先生には,どのくらい岡山出身の先生がいるでしょうか。方言でわかりますか?

おおげさな気もしますが,私は生粋の岡山県民なので,どんな方でも,少しお話をすれば,だいたい,相手が岡山出身かどうか見分けることができます。心の根底で感じる独特な親近感があるのですよねぇ。

 ところで,岡山のよさは,何といっても,どんなニーズにも応えてくれるバランスのよさだと思っています。ショッピングに最適なシティエリア,病院やスーパーに恵まれた居住エリア,緑に癒される自然豊かなエリア,気持ちのいい風と開放感に包まれる海岸エリア,歴史の趣を感じる観光地エリアなど,岡山は色々な顔を持っています。今日はショッピングをしたい,今日はなんだか自然に癒されたい,そんなニーズにいつでも応えてくれます。年齢を重ねるにつれて,この絶妙なバランスのよさをますます心地よく感じています。


 臨床心理学科には,様々な出身地の学生さんがいらっしゃいます。県外から来られた皆さんは,今,岡山をどのように感じていますか?

時々,県外から岡山に来た知り合いに岡山の感想を尋ねると,「本当に便利」「意外と都会で驚いた」「ここに住むと決めた」などと教えてくれ,私はなんだか岡山県民として,とても嬉しくなります。

 これをお読みくださっている皆様にも,ぜひ一度岡山に足を運んでいただき,岡山の色々な顔を見ていただきたいです。

湯淺 絢

教職員コラム 「私のイチオシ心理学キーワード:遊び」 湯淺 絢

 私のイチオシ心理学キーワードですが,それは「遊び」です。「遊び」というと,誰しもが経験したことがあると思います。私も幼い頃から,祖父母,両親,兄弟,近所や学校の友達と,それはそれはたくさんの人に遊んでもらい,毎日が遊び三昧だったように思います。

 しかし,なぜ子どもは遊ぶのでしょう。子どもって,起きている間は,いつ見ても遊んでいるように思います(言い過ぎか…)。当たり前のように思えるかもしれませんが,義務でもないことに,なぜこれだけの子どもたちが夢中になるのでしょう。

 私は大学に入学して,「遊戯療法」というものに出会いました。遊戯療法とは,「遊び」を用いた心理療法です。遊びが心理療法になる??・・・とてもユニークですよね。子どもは遊びの中で,心にひっかかっている出来事や消化しきれていない体験を再現し,その体験と向き合おうとします。我々大人が,言葉でそういった体験を整理するのと同じように,子どもは遊びの中でそれに取り組むのです。遊びの中で用いる玩具や物語の登場人物に,自分の様々な思いを仮託して表現するのです(伊藤,2017)。そう考えると,子どもの遊びというのは,とても尊いもので,守るべきもののように思われます。詳しいことは,後述する文献をご参照ください。

 何はともあれ,心というのは,木を1本描くだけでも,そこにその人の心の世界が表れます。心が遊びや描画,箱庭といった言葉以外の形でも表現されると気づいたとき,臨床心理学の独創性と心に開かれた態度に惹かれてしまうのかもしれません。

 

文献
伊藤良子(2017). 遊戯療法――様々な領域の事例から学ぶ―― ミネルヴァ書房
大野木嗣子(2019). はじめてのプレイセラピー : 効果的な支援のための基礎と技法 誠信書房

湯淺 絢

教職員コラム お題「今,熱中していること ver.2023」 湯淺 絢

 私は自分が熱中していることを,できるだけ人と共有しないようにしています。

 

 …というと,冷たく感じられるかもしれませんが,これは私にとって,そして相手にとって,ハートフルな掟なのです。

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