教職員コラム お題「学生時代の思い出」 林 明弘

 

 小・中・高と嫌な思い出しかありません。楽しい思い出もありますが、「あんなことを楽しいなんて思っていた自分」と思い出して嫌になります。(過去の自分の感情を軽蔑できるのは・・・の証拠です。{・・・}に入る言葉は何でしょうか。)

 それだけ豊かな生活だったということでしょうか。「ああいう経験をしておいてよかったなあ」と思うのはたいてい嫌な経験ですから。「悪い経験をする」というのはよい経験です。

 というわけで、学生時代は「ラテン語をやった」というのが一番の思い出でしょうか。

 しかし、学んだのは人間の見方でした。30で始めたロシア語もそうですが、教えてくれる教師も、一緒に勉強する仲間もいない。1円にもならないし、女の子にもてる、なんてことはあり得ない。周囲の目。一定の段階に達しないと、周りは認めてくれません。認めてもらえなくても構わない、分かるのは自分だけ・・・と思えるようになったとき・・・

 こういうことを書くのは、自分でも恥ずかしいのですが・・・

「恥ずかしいという気持ちを失わずに、恥ずかしいと思う気持ちに打ち勝つ心を持たねばならない」(モンテスキュー)

「何であれ善いもの近づくためには…回り道をしなければならない。

自分の道を歩いているかどうかは・・・歩き方で分かる」(ニーチェ)

林明弘