2018/7/28 公認心理師試験直前対策講座を開催しました

 西日本豪雨のつめ跡が県内にはまだあちこちに残る中、それでも容赦なく国家試験の日は近づいてきます。臨床心理学科では7月28日(土)、試験対策講座を開催しました。受験予定の卒業生・修了生73人が都合をつけて県内外から参加してくださり、同窓会さながらの賑やかな会となりました。

 谷原教授の「産業領域の業務・制度」では、馴染みが薄い人も多い産業領域の制度や、企業内の公認心理師が陥りがちな倫理的矛盾場面での考え方について、例題に取り組みながら整理しました。荒井講師の「高齢者領域関連の発達心理と心理的アセスメント概説」では、近年注目されている高齢期の適応方略の新概念と特定の面接法・観察法手続きについて、懐かしい大学の講義のようにまとめました。澤原准教授の「精神疾患の生物学的治療、社会精神医学」では、精神科治療薬の歴史と特徴、そして国民衛生の動向に関する統計資料について、厚生労働省の方針を理解して勉強することが必要だと、多くの資料とともに提示されました。3講座のどの先生も思いやりあふれる個性的な語りで、出題予想をもとにポイントを確認くださいました。

 実習室では、臨床心理学科元教授で現在子ども医療福祉学科所属の稲田特任教授が、臨床の知恵が詰まった心理学関係の蔵書多数を提供してくださり、銘々が選んで持ち帰りました。

 29日(日)も、稲田特任教授、保野学科長、齊藤講師の3講座を予定していましたが、台風12号の接近に伴い暴風警報が発令されたため、残念ながら中止となりました。被害があった地域の方にお見舞い申し上げます。

 1日のみの開催になってしまいましたが、日常業務に追われて受験勉強の時間を十分取れていない人も、懐かしい顔に会ってやる気が出たのではないでしょうか。

 今回お目にかかれなかった卒業生の皆さまも、共にベストを尽くしましょう。学科教員で対応できそうな疑問点があれば、「公認心理師試験質問」の表題で保野学科長 honobono@mw.kawasaki-m.ac.jp までEメールでお尋ねください。解答してほしい教員の指名も歓迎です。文中に書き添えてください。