「路上観察」
路上観察とは,街に隠れている面白さを見つけ出す営みで,故赤瀬川原平さんらが設立した「路上観察学会」がルーツです。
中学生時代にその面白みにはまり,岡山県に引っ越してきて,路上観察熱が再燃しました。
そのきっかけとなったのは実習先に挨拶に行った帰りに出会ったこの風景。
道路にも標識にも「とまれ」,さらに看板には奥から「飛び出しあります」「止まってください」「とにかく止まってください」。人々の安全を守らんと必死に呼び止めるこのけなげさ。
路上観察学では,このように普段の眼では見逃してしまう何気ない街の風景の中から変なもの,有用性の無いもの,オヤッと思うものなど,観察対象を見つけ出します。そして,自分が感じた面白味が伝わるように,写真を撮影し説明を加えて発表することで1つの業績となります。普段の生活の中に路上観察学的なものの見方を持ちこむのは意外に難しく,やはり心の余裕と興味を持って観察し続けることで,いつもの通り道に今まで気付けなかった物件を見つけることがあります。
その典型がこの張り紙。家から3分くらいの電柱に貼ってありました。
バイト募集でも塾生募集でもない,まさかの嫁さん募集の張り紙です。個人情報に配慮してモザイクをかけましたが,実際には名字と携帯番号が堂々と記載してありました。猛者。
最近の出会ったのはこの車庫。
車2台がようやくおける車庫に,大中小無数の扉。外から見る限り,車庫の周囲には庭があるようにしかみえませんでした。扉好き?
これはちょっと毛並みが異なる生もの編。これも近所で遭遇しました。
亀の甲羅干し。写真を撮る私の横をそ知らぬふりして通行人が通り過ぎて行ったので,用水路の多い岡山では普通なのかもしれません。余談ですが岡山で最初に見たニュースは高齢者の用水路転落事故でした。さらに翌日も別の転落事故が流れ,そして実際に柵も蓋も無い用水路を目の当たりにし,恐怖を感じました…
こんな風にオヤッと思う街の姿を見つけるのが私の最近のもっぱらの流行です。