2016/9/19~ 公認心理師の情報収集に行ってきました

 心理職の国家資格公認心理師を定める法律が平成29年9月15日までに施行されます。現在,関係省庁においてその準備が着々と進められています。東京まで情報収集に行ってきました。

 法律の施行までに,大学や大学院におけるカリキュラム,大学卒業後の実務経験として認められる施設と期間,現任者の範囲(実施する施設等),国家試験の試験科目や現任者への免除科目,受験資格の詳細(いわゆる「その他準ずるもの」について)などが検討され,具体化されることになります。臨床心理学科でも対応準備の一環として,次の2つの会に参加,傍聴してきました。

 ひとつ目は,9月19日に東京大学伊藤国際学術研究センターで開催された一般社団法人日本心理学諸学会連合(以下,日心連)主催の法人化記念シンポジウム「社会に貢献する心理学」です。

 会の前半は「一般社団法人日本心理学諸学会連合の法人化と今後」と題して,日心連元理事長の市川伸一氏,現理事長の子安増生氏,同検定局顧問の太田信夫氏より,日心連の成り立ちや今後の課題,また心理学検定事業の状況などが語られました。

 会の後半では「公認心理師法の施行に向けて」と題したシンポジウムが行われ,厚生労働省の森信二氏、臨床心理職国家資格推進連絡協議会の鶴光代氏,医療心理師国家資格制度推進協議会の中嶋義文氏,日心連の子安増生氏から,公認心理師法施行に向けた準備状況や将来構想について発信されました。

 ふたつ目は,翌20日に永田町の全国町村会館で開催された厚生労働省公認心理師制度推進室による第1回公認心理師カリキュラム等検討会です。

 こちらは東京大学の北村聖氏を座長とした検討会で,座長を含め16名の構成員から成っています。平成29年3月頃まで,上述の検討事項等について議論され,具体的な内容がまとめられていく予定です。

 初回の今回は,さまざまな領域の構成員の先生方より,公認心理師資格のあり方や受験資格取得に向けて学ぶべき内容などについて意見が出されていました。詳細は厚生労働省のホームページに掲載されています。

公認心理師等カリキュラム検討会(※厚生労働省ウェブサイトへのリンク)

 臨床心理学科では,引き続き情報収集及び対応準備を進めていきます。

図3 P1090749