教職員コラム お題「私が学生時代に大切にしたこと」谷原弘之

201605

 私が大学生だった頃は30年前になります。下宿に風呂がないのは当たり前だったので、近所の銭湯に通っていました。駅前にセブンイレブンが初めてできたことは画期的でした。みなさんセブンイレブンの名前の由来を知っていますか?営業時間が朝7時から夜11時までだったのでセブンイレブンです。当時は近所のスーパーが夜7時には閉まっていましたので、部活が終わって夜11時まで食料が買えるというのは夢のようでした。

 私が大学時代(関東)に大切にしたのは、“色々な本物に触れる”ことでした。

(1)美術館めぐりをして世界の絵画を観る。

 最初はピカソの若い頃の絵画展を観に行きました。ピカソは中学生くらいのとき、すでに大人顔負けの作品を描いていました。その後もシャガールやモネを観に行きました。近年は、高知県の北川村にあるモネの庭へ毎年行っています。

(2)日本の名所めぐりをする。

 富士山(山梨県)、松島(宮城県)、善光寺(長野県)等、車に毛布をつんで夜中に最寄りのパーキングまで走り、仮眠をとったあと名所をめぐって帰る、そんな長距離ドライブをしながら日本の良さを感じていました。

(3)外国の車(文化)を体験する。

 学生時代は中古車屋でアルバイトをしていた関係で、国内外の色々な車を運転しました。ある日、ドイツのワーゲンかフランスのシトロエンに乗りたいという衝動に駆られ、黄色のワーゲン・ビートル(1972年製造)を中古で買いました。エンジンが後ろのトランクの位置にあり、空冷のためエンジンがオーバーヒートしやすく、暖房は床にあるレバーを引き上げるだけの簡素なものでしかありませんでした。それでも愛着があり、壊れるたびにかわいいやつと思うことにしていました。

 

 年を重ね、学会等で大学時代に行った名所を再訪すると、古き良き想い出がタイムスリップし、ちょっとほっこりした気分になる今日この頃となりました。

谷原弘之