新入生に向けた専門科目「心理学入門」が始まりました。
「心理学入門」は1年次開講の選択科目です。選択科目なのですが，1年生にはできる限り履修するように伝えています。この講義では，本学科の専門科目を担当するほぼ全ての教員が交代で登壇し，心理学との出会いや自身の専門領域について紹介します。学科教員を知る機会になるとともに，1年生で学ぶ基礎医学や福祉学，臨床心理学以外の基礎心理学，その他多くの学びが，臨床心理学とどう繋がってくるのかイメージしてもらえるよう工夫しています。スタートは学科長の保野孝弘先生の「生理心理学の動向」、大学院の専攻副主任でもある進藤貴子先生の「教育現場・医療現場における臨床心理士の仕事」というテーマの講義でした。
多くの新入生は，「臨床心理士になりたい」「心理カウンセラーになりたい」といった希望を抱いて入学してきます。しかし，1年生の段階では，実際の心理的援助に関わる内容よりも，人間の心の仕組みや目に見えない心をどのように測定するのかといった基礎的な事柄を中心に学びます。そのため，新入生は入学早々，自分が学びたいと思っていた内容とは異なる，多様な心理学と出会うことになり，戸惑いを覚えるかもしれません。
この講義を通して，入学前に描いていた臨床心理学のイメージをより鮮明なものにするだけでなく，心理学の裾野の拡がりに触れ，人間に対する好奇心や探究心を高めて欲しいと願っています。
