教職員コラム お題「今,熱中していること」竹内いつ子

 ここ最近は何やら頻繁にブッソウなものが日本の上空に飛来しようとしているようなので,その面では緊張感が高まるこの頃ですが,それなりに質量のあるものを天空に飛ばすというのは,技術的な面にはとんと疎い私でも,感覚的に“ものすんごいこと”だと思うわけです。  ましてや,それが地球を飛び出し,宇宙空間にまでとなると,そして月や惑星にまで行って,これまた帰ってくるとなったら,それこそ“天文学的にモーレツにすんごい”ことだと思われるわけです。

 実際のところは誤差があるかもしれませんが,兄弟で宇宙を目指している某物語のお兄さんによると,ロケットがこの地上からゴオオオオオと飛び出して,宇宙空間に到達するまで約8分だそうです。8分といいましたら,中庄駅から少し速足でみんなのハローズに着くくらいでしょうか。更に川崎医療福祉大学に到着する頃には,なんなら宇宙に行って帰ってこられる訳です(計算上は)。そんなことを考えながら通学(通勤)してみましたら,そろそろ脳天から汗がふきでる季節,しかしその暑さはおおよそ30℃前後,大気圏を抜ける際の最高約3000℃に比べたら,もう信じられないくらい涼しいのです(頭のなかでは)。

 ただ,そんなふとした時間で宇宙に行くことを実現させた人達の膨大な知力と財力と時間とエネルギーを思うと,瞬く間に“アツさ”がぶりかえしてまいります。

 そんな熱い人達の取り組みの積み重ねで,現在では火星や木星(の近く)に,機械を飛ばして現地の映像が見られるようになっています。木星表面のスケール(地球くらいのサイズの“渦”が無数にある)と摩訶不思議な文様と色彩には,度肝を抜かれるような,恐怖と魅惑の紙一重といった印象ですが,そのような映像にも,谷川俊太郎さんの詩にも,地球の日本の岡山の片隅のベランダから見上げても,ふと感じられるのは,まさに「くしゃみ」が出てしまうような,あまりにとてつもない壮大さなのです。

竹内いつ子