2025.06.28 社会人大学院生の西海創さんが日本透析医学会の研究助成に採択されました

当学科の社会人大学院生である西海創さん(川崎医科大学附属総合医療センター勤務)が日本透析医学会のコメディカル研究助成に採択されました。先日、大阪で開催されました第70回日本透析医学会学術集会・総会にて助成授与式が行われました。

採択された研究テーマは、「超音波エコーと機械学習を活用した持続的腎代替療法回路の凝血トラブル予測手法の開発」で、社会人大学院生の西海さんが、現在、大学院で行っている研究内容の一部の内容になります。

集中治療室(ICU)などで行われる「持続的腎代替療法(CRRT)」は、体への負担が少ない血液浄化治療ですが、治療中に血液が固まり(凝血)、血液回路を緊急交換しなければならないケースが少なくありません。こうした突然の中断は、治療効果の低下や医療スタッフの負担、さらには医療事故の原因にもなります。

現在は、臨床工学技士やその他の医療スタッフが、定期的に、CRRTの回路内圧を監視し、その変化を見て異常を察知しています。しかし、回路内圧は急激に変化するためその予測が難しいのが現状です。

この臨床的課題に対して、西海さんは、現在、大学院(修士課程)において、凝血が起こりやすい「静脈チャンバー」に注目し、超音波エコーを使ってその中の血流状態を観察する方法について研究しています。特に、超音波の「カラードプラ法」を用いて、静脈チャンバー内の流れを連続的に監視することで、凝血による詰まりの兆候を事前にとらえることが期待されます。

この方法が実用化されれば、CRRTの緊急中断を減らし、治療の質向上や医療スタッフの負担軽減、医療安全の向上につながることが期待されます。