リハビリテーション学科NEWS HEADLINE 
2007.05.26 第42回日本理学療法学術大会(新潟市)

2007年5月24〜26日にかけて、新潟市の朱鷺メッセにて第42回日本理学療法学術大会が開催され、本学科理学療法学専攻の教員も7演題を発表してきました。学術大会参加者は若い理学療法士が多く、どのセッションでも活発な質疑応答が交わされ、盛況でした。
  (発表演題名)
○ 座位机上動作時の体幹筋同時収縮が脊柱彎曲に及ぼす影響
○ ポジティブ感情は行動意欲を拡大する可能性がある−「飴と鞭」の「飴」は甘いだけではいけない?−
○ 身体認知および距離感の学習には体性感覚および視覚による自己定位が関与している(第2報)−各年齢層における影響因子の比較−
○ ボールを用いた脊柱可動性増大運動による脊柱彎曲角の変化
○ シーティングに関わる中間ユーザーについての意識調査−理学療法士の意識と行動に着目して−
○ 右下腿デグロービング損傷と足関節伸筋腱断裂を伴った一症例
○ 実験モデルによる安楽座位におけるずれ力推定値の妥当性の検証

研究発表のうちの一つをご紹介します。

シーティングに関わる中間ユーザーについての調査研究 ―理学療法士の意識と行動に着目して―
藤田 大介

シーティングとは、理学療法士が関わる一つの生活支援の方法として、近年、注目が集まっている領域です。具体的には、座位姿勢を維持することが困難な障害者に対して、調節可能なパーツを用いて外から支えをして安定した座位姿勢を導くことで寝たきりを防ぐ方法です。そして、シーティング実践活動は、チームで行うものであり、理学療法士や、作業療法士、介護職、看護師、介護支援専門員などの中間ユーザーの連携と役割分担が重要となります。

本研究では理学療法士のシーティングに関わる取り組みの実態を明らかにするため、基本属性や職場環境、教育環境との関連性を質問紙調査により検討しました。

その結果、(1)理学療法士養成施設と臨床現場のシーティングに対する認識の解離、(2)理学療法士養成施設でのシーティングに関する教育の充実の必要性、(3)シーティングの実践活動に影響を与える裁量権の存在、等が明らかとなりました(図を参考にしてください)。


この結果を一つの参考として、本学科でも、シーティング関連教育のより一層の充実を図って行くことを再確認しました。

研究に関するトピックスページへ戻る