川崎医療福祉大学創立30年記念誌
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学科長 矢野博己 毎年5月になると鮮やかな赤みがかった紫色の菖蒲の花が咲く。実に高貴な品格を漂わせながら、わが家の庭を彩る。30年前、この岡山の地に健康体育学科初代学科長として小野三嗣がやってきた。正しくは、川崎医療福祉大学に健康体育学科を作りに舞い降りたと言っても良い。駆け出しの助手だった当時の私にとって、「神」以上の存在であった。その大いなる力にいざなわれ、健康体育学科の末席を汚さぬよう努めてきた。そして多くの卒業生たちの巣立ちを見送ってきた。今も変わらぬ私の教育方針・研究指導方針は、「学生の皆さんといっしょに僕も勉強させていただきます。」である。故小野三嗣先生の伊豆の別荘からやってきた菖蒲が、今年もそして来年もわが家で紫色を奏でる。25期生(平成30年度卒業) 渡邉知央 健康体育学科25期生としての4年間は、楽しく、そして充実したキャンパスライフでした。体育のイメージからは想像できない医学系の授業はとても新鮮であり、「健体」ならではの、遠泳、キャンプ、スキーといった学外実習では、どっぷりと体育学に浸りながら多くの友人と交流を深めることができました。卒業研究では、健康学の学びを選択し、生化学や遺伝子工学を駆使した実験研究に触れることができました。学会発表の機会を得られたことも、有意義でした。加えて、ボランティア活動は、私を育ててくれた貴重な経験となりました。川崎医療福祉大学での学びは、実に幅広いものです。30年を迎え、健康体育学科の益々の発展を祈っております。学科長・卒業生からのメッセージ69健康体育学科公開セミナー体育指導法C(スキー)健康体育学科 教職員・卒業生集合写真(2021年3月)体育指導法B(キャンプ)「かわらぬ思い」「学び」

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