川崎医療福祉大学創立30年記念誌
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「川崎医療福祉大学創立30年を迎えて」4 1991(平成3)年、日本で初めての「医療福祉」の大学として設置認可された川崎医療福祉大学は、本年で創立30年を迎えました。その母体である川崎学園は創立50周年を迎え、「かわらぬ思い、このさきも」というスローガンを掲げました。これは、変わりゆく社会情勢の中にあっても、患者さん、同じ職場で働く仲間への思いやりの気持ちを忘れない医療人、医療福祉人を今後も育成していくことに通じています。 この30年の間に、日本の少子高齢化は進み、世界に類を見ないスピードで超高齢社会へ突入しています。近年はそういう中で労働力不足への対応としてAI導入も注視されています。また、大規模な自然災害の発生、新型コロナウイルス感染症拡大と、医療、医療福祉を取り巻く環境は著しく変化しています。しかし、このような状況下であるからこそ、学園で育成する医療人、医療福祉人の社会的ニーズはさらに高まっていると思います。 本学は、学園創設者 川﨑祐宣が説いた「医療福祉」の概念を具現化するため創設され、2代目理事長 川﨑明德の先駆的な考えにより、医療、医療福祉に関わる多種多彩な分野の資格、技能を身につけた専門職業人育成を目指した学科を次々と開設しました。現在までに「医療福祉」の概念を身につけた2万人を超える学生が本学を卒業・修了し、医療福祉の分野で大きく貢献しています。また、優秀な卒業生が、教員として共に母校での学生教育に尽力しています。 創立30年という大きな節目の年に、これまでの足跡を振り返り、本学の教育の原点「かわらぬ思い」を再確認し、地域・社会のニーズに応えうる教育研究機関としてさらなる発展を祈念する次第です。 最後に、30年にわたる本学の発展のためにご尽力、ご支援くださった学園教職員の皆様、学生を温かく見守ってくださった地域の皆様に衷心よりお礼申し上げます。学校法人川崎学園 理事長創立30年を迎えてSeiji Kawasaki川﨑誠治

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